アーメス・パピルス(エジプトの数学問題集)

 大英博物館には紀元前 2000 年頃(一説によると紀元前 3000 年)にエジプトの書記アーメスによって記された アーメス・パピルス という巻物が所蔵されています。スコットランドの古物研究家ヘンリー・リンドという人物から買い取ったものなので、リンド・パピルスとも呼ばれています。そこには 84 種類の数学問題が載っているのですが、その中の1つにこんな問題があります。

 ある量とその 7 分の 1 との和が 19 になる。その量はいくらか?

 これは中学生にだって解ける問題ですね。ある量を x とおいて
 
\[x+\frac{x}{7}=19\]
という式が立てられるので、これを解いて \(x=133/8\) を得ることができます。しかしアーメス・パピルスではちょっと面白い方法でこの問題を解いています。答えを適当な数 7 と仮定します。7 に 7 の 1/7 を掛けた数を加えると

\[7+\frac{7}{7}=8\]
です。これはもちろん見当違いな数字なのですけど、でもこの式をよくみると、右辺の 8 に 19/8 を掛けると 19 になりますね。ということは左辺にも同じく 19/8 を掛けることによって、

\[7 \times \frac{19}{8}+\frac{7 \times 19/8}{7}=19\]
となりますから、 7 に 19/8 を掛けた数字 \(x=133/8\) が答えとなります。これはなかなか良い方法です! 慣れると簡単ですよ。もう1つ例題を作って練習してみましょう。
 

 ある量とその 5 分の 1 との和が 30 になります。その量はいくらですか。

 計算を簡単にするために「ある量」を 5 と仮定すると
 
\[5+1=6\]
 6 を 5 倍すれば 30 になるので求める量は
 
\[5 \times 5=25\]
となります。この手順なら暗算も難しくないはずです。エジプト人はなかなか面白い計算法を編み出していたんですね。

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