因数分解 x2+(a+b)x+ab

今回は
\[x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b) \quad(a \neq b)\]という形の因数分解に挑みます。まずは基本形から練習しましょう。
 

展開公式の復習です

 a = 2, b = 3 として右辺から左辺の計算過程を追ってみます。
 
\[\begin{align*}
(x+2)(x+3)=&x^2+(2+3)x+2 \times 3\\[6pt]
=&x^2+5x+6\end{align*}\]
 1行目から2行目の過程で
 
\[2+3=5,\quad 2\times 3=6\]
という計算を行っていますね。2 と 3 を足した数が x の係数、掛けた数が定数項となっています。因数分解はこの逆をたどるので
 
\[5 \rightarrow 2+3 \quad 6 \rightarrow 2\times 3\]
というような分解操作を行うわけです。敢えて式を書くなら
 
\[a+b=5, \quad ab=6\]
という連立方程式を解いて a, b を求めていることになります。これを踏まえて次の 2 次式を因数分解に挑戦してみましょう。
 
\[x^2+10x+24\]
 基本的に 積の分解 から目をつけます。
 
\[\begin{align*}24=2 \times 12\\[6pt]
24=3 \times 8\\[6pt]
24=4 \times 6\end{align*}\]
のように分解できるので、この中から足して 10 になる 4 と 6 に決まります。実際にはこのサーチを数秒でできるように、たくさんの訓練を積まなくてはいけません(算数における九九や筆算のトレーニングと同じです)。次は定数項が負になっているケースです。
 
\[x^2+x-2\]
 -2 を整数同士の積に分解するのは
\[\begin{align*}-2=1 \times (-2)\\[6pt]
-2=(-1) \times 2\end{align*}\]
の2通りだけです。足して 1 になるのは -1 と 2 の組合せですから
 
\[x^2+x-2=(x-1)(x+2)\]
と因数分解できます。最後に例題をもう1つ。
 
\[x^2+6x-27\]
 こういう場合はとりあえず符号は無視して 27 を
 
\[3, \quad 9\]
と分解して書いてみて、どちらを負にしたら足して + 6 になるかを考えます。この場合は 3 を負にすれば 9 - 3 = 6 となるので、
 
\[x^2+6x-27=(x-3)(x+9)\]
となります。

問題 次の式を因数分解してください

\((1)\:x^2+12x+35\)
\((2)\:x^2+12x+48\)
\((3)\:x^2+13x+22\)
\((4)\:x^2+x-42\)
\((5)\:x^2-14x-42\)

問題の解答

\((1)\:x^2+12x+35=(x+5)(x+7)\)
\((2)\:x^2+12x+48=(x+4)(x+8)\)
\((3)\:x^2+13x+22=(x+2)(x+11)\)
\((4)\:x^2+x-42=(x-6)(x+7)\)
\((5)\:x^2-14x-42=(x-5)(x-9)\)
  

x2 に係数がついている場合

 次のような式を因数分解することを考えます。
 
\[4x^2+8x+3\]
 4x2 = (2x)2 ですから、 2x をひとかたまりに見て公式を適用します。
 
\[4x^2+8x+3=(2x)^2+4(2x)+3\]
 定数項は 3 = 1 × 3, (2x) の係数は 4 = 1 + 3 ですから
 
\[4x^2+8x+3=(2x+1)(2x+3)\]
と因数分解できます。
 

x の係数が無理数である場合

 たとえば
 
\[2x^2+5\sqrt{2}x+6\]
のように x の係数が無理数であっても、(√2x) に関する 2 次式と考えることによって
 
\[\begin{align*}2x^2+5\sqrt{2}x+6=&(\sqrt{2}x)^2+5(\sqrt{2}x)+6\\[6pt]
=&(\sqrt{2}x+2)(\sqrt{2}x+3)\end{align*}\]
のように因数分解できます。
 

[3 項] × [3 項] に分解

 もう少し難しい問題に挑戦してみましょう。
 
\[a^2+b^2+2ab+4a+4b+3\]
 慣れていないとどこから手をつけていいのかわかりませんが、
 \(a^2+2ab+b^2=(a+b)^2\) の部分を取り分けて書き直してみます。
 
\[a^2+b^2+2ab+4a+4b+3=(a+b)^2+4(a+b)+3\]
 定数項が 3 = 1 × 3 、 (a + b) の係数が 4 = 1 + 3 なので、
 
\[a^2+b^2+2ab+4a+4b+3=(a+b+1)(a+b+3)\]
と因数分解できます。

問題① 因数分解してください

\((1)\:9x^2+2x-8\)
\((2)\:25x^2+10x-3\)
\((3)\:7x^2-3\sqrt{7}x-40\)
\((4)\:25x^4+10x^2+16\)

問題①の解答

\((1)\:9x^2+2x-8=(3x-2)(3x+4)\)

\((2)\:25x^2+10x-3=(5x-1)(5x+3)\)

\((3)\:7x^2-3\sqrt{7}x-40=(\sqrt{7}x+5)(\sqrt{7}x-8)\)

\((4)\:25x^4+10x^2+16=(x^2+2)(x^2+8)\)

問題② 因数分解してください

 \(x^4+2x^3+9x^2+8x+15\)

問題②の解答

 因数分解としてはかなりの難問です。
 x3 の項をどう処理するかがポイントです。x3 が現れるということは、たとえば

(x2 + □)(x2 + △)

のような式のおいて □ や △ に x の 1 次の項が含まれているはずです。
 そこで x2 + x を 2 乗した
 
\[(x^2+x)^2=x^4+2x^3+x^2\]
という部分を取り分けて整理していくと
 
\[\begin{align*}x^4+2x^3+9x^2+8x+15=&(x^4+2x^3+x)+(8x^2+8x+15)\\[6pt]
=&(x^2+x)^2+8(x^2+x)+15\\[6pt]
=&(x^2+x+3)(x^2+x+5)\end{align*}\]
のように因数分解できます。

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