カナダオオヤマネコ(アメリカ大陸でボブキャットと縄張り争い)

 今回の「サイエンスあれこれ」は猫のお話。
 私はとにかく猫が大好きです。飼っている猫はアメショ(アメリカンショートヘア)。家の中は猫グッズだらけ。ネコの絵柄のついたカップでコーヒーを飲みます。道端でよその猫を見かけても必ず立ち止まって観察してしまうほどの猫好きです。

 そしてイエネコと同じぐらい興味があるのが、野生のネコ(ヤマネコ)たちです。
 その姿はイエネコに似ていても、たとえ子猫のうちから育てたとしても、決して人には懐かないという激しい気性を持っています。そうやって人間を寄せつけない気高さにもまた惹かれてしまうのです。

 そんなミステリアスなヤマネコさんたちの中でも、
 特にお気に入りなのが、カナダオオヤマネコ (Canadian Lynx) です。

 カナダオオヤマネコの写真
 

太いのです

 まずは見てください。この太い手足!
 ネコは手足が太いほど可愛い、というのが私の持論です。
 1度でいいから、カナダオオヤマネコの手をぎゅっと掴んでみたいのですが、強烈な猫パンチが飛んでくるでしょうから、やめておいたほうがよさそうです。猫は人間と違って握手を好まないのです。
 太いだけでなく、足の裏まで毛がふさふさして「もこもこ」です。
 カナダオオヤマネコはアメリカ大陸北部の寒い所に住んでいるので、厳しい冬にも耐えられるように全身「もこもこ」な毛に覆われていています。そして雪の上もひょいひょい歩けるように、足裏もやっぱり「もこもこ」しているのです。
 

そこそこな大きさです

 体長はおおよそ 85cm ほどで、体重は 11kg ほど。一般的なイエネコに比べると大きいですけど、メインクーンなどはこれと同じぐらいの大きさの子もいるので、ヤマネコの中では小さいほうです。
 

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広い範囲を移動します

 カナダオオヤマネコは、厳しい冬場にエサを求めて、広大なアメリカ大陸を数100km も移動することもあります。それにしても、それほど移動力があるなら、どうして温かい南のほうへ移動しないのか、ちょっと疑問に思いますね。実はカナダオオヤマネコの活動範囲の南には、姿形のよく似たヤマネコのボブキャットたちの縄張りが広がっていて、互いに棲み分けていると言われています。でもカナダオオヤマネコのほうがボブキャットよりも少し体格が大きいのです。だとしたら、どうしてボブキャットの縄張りに入り込んで、これを追い出してしまわないのでしょうか? どうやら自然界は単純な弱肉強食では測れないような法則もあるようなのです。同じネコ科同士が争って種全体が弱体化することを本能的に避けているのかもしれません。でも、比較的温暖な中南部に住んでいるボブキャットたちのほうが恵まれているような気はしますけどね。
 

テリトリー

 イエネコたちも小さな島に住んでいる場合などは、他のネコと縄張りを共有します(東京のようにネコの数に対して十分に土地のないところも同じような傾向があります)。いつも単独行動すると思われている猫たちですが、母系で群のようなものを形成し、その群単位でテリトリーをもつこともあるようです。ただし異なる群同士はやはり境界線についてかなり緊迫します。このように「争い」と「共存」を巧みに使い分けながら「個」と「種」の生存を図ってゆく、そういう猫ちゃんたちの知恵にはまだまだ奥深いものがありそうです。

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