当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。

オリジナル数学問題の作り方

学校や塾で数学の先生をしておられるかたであれば、試験の問題作成に頭を悩ませることも多いかと思います。当サイトの演習問題のコーナーにもオリジナル問題を載せることがあるのですが、私もやっぱり悩みます。他のどの記事よりもオリジナル問題が一番難しいですね。ミスをしたら致命的なので(と言いつつ何度もやらかしていますが)、本当に神経を使います。そこで今回は私がどのように問題を作成しているのか、その過程を公開してみたいと思います。

数学問題の作成方法

簡単な問題を作成するときは解答から逆順に考えます。
たとえば「三次方程式の解を求めなさい」という問題。
これは因数分解した形を先に書きます。
\[(x-1)(x-2)(x-3)=0\]
解が先にわかっているので解答手順を記述するときにミスを減らせます。
上の式を展開して
\[x^3-6x^2+11x-6=0\]
を解きなさい、という問題にするわけです。とはいえ、この展開計算でミスをする可能性もあるので、最後に $x=1,\:2,\:3$ を代入して方程式が満たされていることをチェックしておきます。

問題作成にExcelを活用します

問題作成には Excel がとても役に立ちます。最近出題した公比の異なる3つの数列を加えますという問題でも、初項 $1$、公比 $2,\:5,\:7$ という 3 つの数列を Excel のワークシートにデータを作成することで計算ミスを回避しています。

Excelで問題作成

最先端の研究を題材にします

数学の最先端の研究を題材にすることもあります。ブロカールの問題 では、『ポール・エルデシュの予想』という未解決問題を題材に問題を作成しました。「$n!+1=m^2$ を満たす自然数 $(m,\:n)$ は 3 組しか存在しない」という予想なのですが、この 3 組を見つけてもらおうという問題です。3 組は $m\lt 10$ の範囲にすべて存在しますが(ただし問題文には指定範囲内に 3 組すべてがあるとは明示していません)、それなりの工夫をしないと簡単には見つからないので「やや難」ぐらいの水準の問題となっています。

好奇心の赴くままに?

でもやはり「もしこうすると、いったいどうなるのだろう?」という数学的好奇心をそのまま問題という形で提示できたときが一番楽しいですね。たとえば、円周上の接線と x 軸、y 軸によって囲まれる三角形の面積 がその一例です。

接点の位置によって三角形の面積がどのように変化していくのかを調べる問題ですが、実はこれはよく知られているある関数の形そのものなのです。私自身も思っていなかったような結果だったので、こういう小さな発見を伝えることが嬉しかったりします。

もし読者の皆様の中に数学の先生がおられましたら、「私はこのように問題を作成しています」ということをコメントしていただけると嬉しいです。私も色々な人の問題作成法を参考にしたいので、ぜひよろしくお願いします (^-^)/。

AIに数学問題を作成するコツを教えてもらいました

Poe の Assistant に数学の問題を上手に作成する方法を尋ねると、以下のような答えが返ってきました。

[Assistant] 数学の問題をうまく作成するためには、以下の手順や考え方を参考にすることが役立ちます。

1.目的を明確にする: 問題の目的や学習の目標を明確にしましょう。問題が何を教えたいのか、どのようなスキルや概念を強化するのかを考えることが重要です。

2.レベルと難易度を選定する: 問題の対象とする学習者のレベルや目標に合わせて、適切な難易度を選びます。初級、中級、上級など、学習者の能力に応じた適切な難易度を設定しましょう。

3.問題の構造を考える: 問題の構造を考えることで、学習者が問題を解く際に必要となる思考過程や手順を明確にすることができます。問題の文脈や背景を設定し、必要な情報と余計な情報を組み合わせることで、問題の複雑さや興味を引く要素を加えることができます。

4.実生活や応用例に関連づける: 数学の問題を現実の生活や実際の応用例に関連づけることで、学習者が問題に興味を持ちやすくなります。具体的な例や問題の応用先を示すことで、学習者の関心や動機付けを高めることができます。

5.解法の多様性を考慮する: 問題を解くためには、さまざまなアプローチや解法が存在することを念頭に置きましょう。学習者が自分なりの方法で問題に取り組めるように、解法の多様性を考慮して問題を作成しましょう。

6.バランスと正確さを保つ: 問題文や数値、図形などの情報が正確であることを確認しましょう。また、問題のバランスも重要です。例えば、選択肢問題を作成する場合には、誤解を招くような誤った選択肢を均等に配分することが求められます。

7.フィードバックと解説を提供する: 問題の解答や解法だけでなく、学習者が誤答した場合のフィードバックや解説も提供すると良いでしょう。間違った理由や誤謬を明確にし、学習者が理解を深める手助けになります。

8.これらの手順や考え方を組み合わせながら、数学の問題を作成してみてください。問題作成は練習を重ねることで上達しますので、積極的にチャレンジしてみてください。

エクセルや数学に関するコメントをお寄せください

  1. あとりえこばと より:

    【AI連載小説】数学のリズム、エクセルの旋律(31)
    「皆でオリジナルの数学問題を作ろう」
     
    真琴が画面を共有し、「今日はみんなでオリジナルな数学問題を作ってみよう。面白い問題ができれば、他のメンバーに出題して解いてもらおう」と言いながら、アイデアを出し合う場を設けました。
    研伸が一番に手を挙げました。
    「どんなテーマで問題を考えるんだ?」
    「テーマは自由だ。何か特定の数学の分野に絞るもよし、あるいは幅広く応用できるものでも構わない。面白い問題を考えたいので、みんなのアイデアを聞かせてくれ」
    隆治が提案しました。
    「じゃあ、Excelを使った問題はどうだろう?」
    月子が笑顔で応じました。
    「Excelは得意だから、数学の問題に組み込んでみるのも面白そうだね」

    真琴がにっこりと笑いながら「Excelを活用するのもいいアイデアだね。それにより、実際に計算やプログラムを使って解くスキルも養えるだろう。具体的なアイデアを出し合ってみよう」と言いながら、メンバーたちはワクワクとアイデアを出し合い、新しい数学問題の創造に挑戦していった。