直円錐の体積が最大になるように高さと底面半径の比を定めます

[問題 CL-22] 直円錐の体積が最大になるような高さと底面半径の比

 表面積が一定の直円錐の体積を最大にするように、高さと底面の半径の比を定めてください。
 
 

ヒント(高校1年生でも挑戦できます)

 簡単そうに見えて、けっこう手こずる問題です。「何をするか」で迷うことはあまりないはずです。むしろ「どのように計算するか」という工夫が試されます。微分を使うと楽ですけど、別に使わなくても 2 次関数の知識だけで解けます(高1でチャレンジできます)。
 

はじめての物理数学 自然界を司る法則を数式で導く

中古価格
¥2,400から
(2017/9/2 18:25時点)

問題 CL-022 の解答

 下の図で母線 $x$ と高さ $h$ , 底面の半径 $r$ の関係を再確認しておきましょう。

 直円錐の展開図と断面図

 展開図の扇形の弧の長さは底面の円周の長さに等しいので
 
\[x\theta =2\pi r\]
という関係式を得ることができます。扇形の面積 $T$ と $x$ を半径とする円の面積の比は中心角の比ですから
 
\[T:\pi x^2=\theta :2\pi\]
 すなわち
 
\[T=\pi x^2 \frac{\theta}{2\pi}=\frac{x\cdot x\theta}{2}\]
 $x\theta =2\pi r$ を代入すると
 
\[T=\pi rx\]
が得られます(これを円錐の側面積の公式としてすでに知っている人はここから解答を始めてください)。直円錐の表面積を $S$ とおくと
 
\[S=\pi rx+\pi r^2\]
ですから、
 
\[x=\frac{S-\pi r^2}{\pi r} \tag{A}\]
です。一方で母線と高さ、底円の半径の間には
 
\[x^2=h^2+r^2\]
という関係があります。ここからが少し計算テクニックを要するところで、
 
\[h^2=x^2-r^2=(x+r)(x-r)\]
というように因数分解しておきます。$x$ に (A) を入れて計算すると
 
\[h^2=\frac{S(S-2\pi r^2)}{\pi^2 r^2} \tag{B}\]
が得られます。円錐の体積は
 
\[V=\frac{1}{3}{\pi r^2h}\]
と表せるので、平方して
 
\[9V^2=\pi^2 r^4 h^2\]
という形をつくって (B) を代入すると
 
\[9V^2=r^2 S(S-2\pi r^2)\]
となります。さらに $r^2=t,\:9V^2=f(t)$ とおくと
 
\[f(t)=tS(S-2\pi t) \tag{C}\]
です。微分すると
 
\[f'(t)=S(S-4\pi t)\]
となるので最大値をとる $t$ は
 
\[t=\frac{S}{4\pi}\]
 微分を使わない場合は (C) を平方完成して同じように最大値を求められます。この $t=r^2$ を (B) に代入すると
 
\[h^2=\frac{2S}{\pi}\]
が得られます。$S=4\pi t=4\pi r^2$ なので
 
\[h^2=8r^2\]
 すなわち $h=2\sqrt{2}$ であることがわかります。ちなみにおバカな私はスマートな解答を作ることができなかったので、本問の解答作成にあたっては、こちらの記事 を参考にさせていただきました。

 ≫ [問題23] 三角形の面積を最小にする直線 ≫ 数学演習問題

スポンサーリンク
末尾広告
末尾広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。