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階差数列の規則と一般項

階差数列

隣り合う二項間の差をとって
 \[a_{n+1}-a_n=b_n\]
のように定義された数列 $b_n$ をもとの数列 $a_n$ の 階差数列 (progression of differences) とよびます。一見して数列の規則性が見えにくい場合でも、階差数列を考えることにより元の数列の規則性(一般項)をつきとめることができる場合もあります。
 \[a_{n+1}=a_n+b_n\]
ですから、初項から順に書き並べると
 \[\begin{align*}&a_1\\[6pt]&a_2=a_1+b_1\\[6pt]&a_3=a_1+b_1+b_2\\[6pt]&a_4=a_1+b_1+b_2+b_3\\[6pt]&\cdots\cdots\cdots\\[6pt]&a_n=a_1+b_1+b_2+b_3+\: \cdots \:+b_{n-1}\end{align*}\]
のようになるので、数列 $a_n$ の一般項は
 \[a_n=a_1+\sum_{k=1}^{n-1}b_k=a_1+\sum_{k=1}^{n-1}(a_{k+1}-a_k)\]
と表すことができます。たとえば、次のような数列を考えてみます。
 \[1,\:2,\:4,\:7,\:11,\:16,\:\cdots\]
隣り合う 2 項間の差をとってみると
 \[1,\:2,\:3,\:4,\:5,\:6,\:\cdots\]
となっていますね。ですから階差数列の一般項は
 \[b_n=n\]
という等差数列になっています。よって、$a_n$ の一般項は
 \[a_n=1+\sum_{k=1}^{n-1}k\]
と表せます。等差数列の和の公式を用いると
 \[a_n=1+\frac{1}{2}(n-1)n=\frac{1}{2}(n^2-n+2)\]
となります。実際に検算してみると
 \[\begin{align*}&a_1=\frac{1}{2}(1^2-1+2)=1\\[6pt]&a_2=\frac{1}{2}(2^2-2+2)=2\\[6pt]&a_3=\frac{1}{2}(3^2-3+2)=4\end{align*}\]
となって、確かに先ほどの数列と一致していますね。次は平方数を順に並べた数列 $a_n=n^2$
 \[1,\:4,\:9,\:16,\:25,\:36,\:\cdots\]
の階差をとってみると
 \[3,\:5,\:7,\:9,\:11,\:\cdots\]
となって、これは初項 3, 公差 2 の等差数列です。もとの数列の形 \(a_n=n^2\) はすでにわかっていますが、あえて階差を用いて一般項を求めてみると …
 \[a_n=1+\frac{1}{2}(n-1)\{2\cdot3+2(n-2)\}=n^2\]
となるので、確かに合っています。

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