数学よもやま話

 徒然なるままに、数学に関するあれやこれやを語っているコーナーです。勉強の合間にちょっと息抜きしたい方、難しい計算は苦手だけど数学の世界に興味のがあるという方はぜひともお立ち寄りくださいな。

無限についての考察

 アキレスとカメのパラドクス 無限の在り方(実無限と可能無限)
 πには世界のあらゆる情報が含まれている? ガリレオが発見した無限の真実
 1次関数と無限
 

数学の未解決問題

 ゴールドバッハ予想 双子素数の予想 コラッツの予想 ルジャンドル予想
 

数についてのあれこれ

 0 は 0 の約数? 0 は実数? それとも虚数?
 (-1) × (-1) = 1 の証明 0 が偶数であることの理由
 

不思議な数

 婚約数
 

数学の学び方

 大学で学ぶ数学について
 大学1年生で学ぶ科目 大学2年生で学ぶ科目① 微分方程式と確率・統計
 物理学科で学ぶ数学について 私が実践してきた数学勉強法
 数学が得意な人がさらに飛躍するために?
 

数学の歴史

 エジプトの数学問題集 タルタリアとカルダノ ハミルトンの四元数
 
 ≫ 小夜子さんのニュースブログ「時雨ちゃんの成人式」
 
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円周率はなぜ π

 小学生の頃には円周率を 3.14 と習いますね。中学生になると円周率のことを π という文字で表すことを学びます。 π はギリシア文字です。英語で使用するアルファベットの p にあたります。

 でもなぜ、この現代において英語のアルファベットでなく、わざわざ見慣れないギリシア文字などを使うのでしょうか? 実は数学では π に限らず、たくさんのギリシア文字を使います。α、β、γ、δ、ε などです。理由は単純。英語のアルファベットでは種類が足りないからです。
 数学では慣用的に実数の未知数を x, y, z 、複素数を z 、素数を p 、整数を i, j, k, l、自然数を m, n などで表します。特に強制的な決まりではないし、使い方の境界線は曖昧なのですけど、まあこんな感じで慣用的な使用例が増えてくると 26 種類のアルファベットなんてあっという間に使い切ってしまいます。
 「とっても小さい数だってことを文字で表したいんだけど、どの文字を使おうかなー。そうだ e にしようっと」と考えたとき、「んん? ちょっと待てよ? e はすでにネイピア数(自然対数の底)に使われてるしー! 仕方ないから e に対応するギリシア文字 ε で我慢しとこうっと」という感じでギリシア文字を採用していくのです。

 1631 年に π を最初に採用したウィリアム・オートレッドさんがこんなふうに考えたかどうか分かりませんけど、もし p を選んでいたら、数学において特に重要な素数 p の記号とかぶってしまいますから、かなりややこしいことになっていたのは確かです。というより「紛らわしい記号を使うな!」と怒られるだけで、円周率には別の誰かが別の文字を当てたことでしょう。さて、このウィリアムさんは、ギリシア語で「円周」を意味する περίμετρος (ペリペレイア)、或いは περιφέρεια (ペリフェイリア)の頭文字をとって「半円の弧の長さ」を表す文字に π という字を当てました。「直径 1 の円の周長」という現代と同じ定義で π を用いたのは 1700 年頃、レオンハルト・オイラーによるものと言われています。

 歴史的にギリシア語の学術語彙は大量に英語圏に流入し、数多くの英単語を形成しています。ギリシア語で「周囲」を表す接頭辞 περι(ペリ)も perimeter(周囲)、pericarp(果皮)、period(期間)、periodic(周期的な)、periphery(周辺・外圏)、periphrastic(回りくどい)というような英単語を生んでいます。

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