(a + b)(a - b) 型の掛け算(スライド式計算法)

(a + b)(a - b) 型の掛け算

(a + b)(a - b) 型の掛け算

 以前に学んだ次の公式を使います:

(a + b)(a - b) = a2 - b2  [1]

 実用上は a = 10, 20, 30, ...... といった数で用いることになります。

   32 × 28 = (30 + 2)(30 -2) = 302 - 22 = 900 - 4 = 896

 少しずれている場合は

   32 × 29 = 32 × (28 + 1) = 896 + 32 = 928

というように計算します。

問題① 次の式を計算してください

(1) 29 × 11  (2) 27 × 13  (3) 25 × 15  (4) 46 × 34  (5) 51 × 49
(6) 64 × 56  (7) 77 × 63  (8) 85 × 75  (9) 94 × 86  (10) 108 × 92

問題①の解答

(1) 29 × 11 = (20 + 9)(20 - 9) = 400 - 81 = 319
(2) 27 × 13 = (20 + 7)(20 - 7) = 400 - 49 = 351
(3) 25 × 15 = (20 + 5)(20 - 5) = 400 - 25 = 375
(4) 46 × 34 = (40 + 6)(40 - 6) = 1600 - 36 = 1564
(5) 51 × 49 = (50 + 1)(50 - 1) = 2500 - 1 = 2499
(6) 64 × 56 = (60 + 4)(60 - 4) = 3600 - 16 = 3584
(7) 77 × 63 = (70 + 7)(70 - 7) = 4900 - 49 = 4851
(8) 85 × 75 = (80 + 5)(80 - 5) = 6400 - 25 = 6375
(9) 94 × 86 = (90 + 4)(90 - 4) = 8100 - 16 = 8084
(10) 108 × 92 = (100 + 8)(100 - 8) = 1000 - 64 = 9936
 

スライド式で計算します

 公式 [1] を少し書き換えます:

a2 = (a + b)(a - b) + b2  [2]

この式は恒等式といって(右辺を計算すれば必ず左辺になります)、あらゆる a, b について成り立つ式です。そこで、

   182 = (18 + 2)(18 - 2) + 22 = 20・16 + 4 = 324

という計算をすることができます。 b には好きな数を入れることができますが、片側の数字が切りの良い数に選ぶのが普通です。上の例では 18 + 2 = 20 となるように b = 2 を選んでいるわけです。もう少し例を載せてみましょう:

   232 = (23 + 3)(23 - 3) + 32 = 26・20 + 9 = 529

   272 = (27 + 3)(27 - 3) + 32 = 30・24 + 9 = 729

   482 = (48 + 2)(48 - 2) + 22 = 50・46 + 4 = 2304

 最後の式に現れる 50 × 48 は以前に使った 5 倍計算で

   50 × 46 = 100 × 46 ÷ 2 = 4600 ÷ 2 = 2300

と計算しますよ。こんなふうに、これまで学んだことが組合された計算もでてくるので、忘れてしまった人は前の記事を確認するようにしてください。

前回扱ったような 2 乗計算をスライド式で計算してみると、

   512 = (51 + 1)(51 - 1) + 12 = 52・50 + 1 = 2601

となりますが、前回の方法と比べて計算速度にそれほど差はありません:

   512 = (51 + 1)2 = 502 + 2・50 + 12 = 2601

 このあたりは好みに応じて計算手順を選択してください。

 スライド式計算法は特に 100 に近い数の平方計算で重宝します。
 必ず 100 倍の計算になるからです。

   962 = (96 + 4)(96 - 4) + 42 = 100・92 + 16 = 9216

   982 = (98 + 2)(98 - 2) + 22 = 100・96 + 4 = 9604

 さらに、1000 に近い数、10000 に近い数の 2 乗をいとも簡単に計算します:

   9982 = (998 + 2)(998 - 2) + 22 = 1000・996 + 4 = 996004

   99992 = (9999 + 1)(9999 - 1) + 22 = 10000・9998 + 1 = 99980001

問題② 次の式を計算してください

(1) 322  (2) 382  (3) 432  (4) 992  (5) 9972

問題②の解答

(1) 322 = 34・30 + 4 = 1024
(2) 382 = 40・36 + 4 = 1444
(3) 432 = 46・40 + 9 = 1849
(4) 992 = 100・98 + 1 = 9801
(5) 9972 = 1000・994 + 9 = 994009

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