1次方程式を解くために負の数(反数)が必要なのです

 今回もまた1次方程式を解きながら色々なことを考えてみます。そろそろ内容的に少し難しいところもでてくるかもしれませんが、なるべく丁寧な説明を心がけますので、よろしくお願いします。

負の数を定義します

 次のような方程式を解いてみましょう。

x + 1 = 0   [*]

 なんだかとっても簡単そうな式ですね!
 ここは学び直し講座ですから、ほとんどの読者さんが大人の方だと思うので、即座に「 x = -1 に決まってる!」と答えるかもしれません。でもここは 負の数 を知らない子供がこの式を初めて見たときにどう思うか想像してみてください。
「 1 を足して 0 になる数は ...... ええと、ええと ...... ???」
となることでしょう(たぶん)。そこで教育熱心な親御さんなどは「マイナスの数というものがあってね ...... 」と借金や温度計の例などを持ち出して苦労して説明するわけです。

 しかし実のところ、純数学的には [*] がそのまま「 -1 」の定義です。

1 を加えて 0 になるような数 x が -1 である

ということです。もう少し一般的にすると

x + a = 0 を満たすような x を a の反数とよび、- a と書く

ということになります。ある数字を打ち消すような数を定めておくと何かと便利なのです。次は方程式 x + a = 0 の両辺に b をかけてみます。

b x + a b = 0

 先ほどの定義から

b x = - a b

ですね。x は -a だということがわかっていますから、-a を b 倍すると -a b になるということです:

b (-a) = - a b

 

(-1) × (-1)を考えます

 今度は次のような方程式を考えてみます。

- x = 1   [**]

 「 -1 を掛けて 1 になる数を求めよ」という1次方程式です。
 このまま式を睨んでいても仕方ないので、両辺に x を加えてみましょう。左辺はもちろん 0 になってしまいますから、

0 = x + 1

 これは最初に現れた [*] と同じ式ですね!
 「 -1 を掛けて 1 になる数」と「 1 を足して 0 になる数」とは本質的に同じ意味を表していたということです。めでたく

x = - 1

と求めることができました! つまり、

(-1) × (-1) = 1

という大事な公式が得られました。

 これで (-a)(-b) を計算することができます。

(-a)(-b) = (-1)a・(-1)b

 掛け算の順番は入れ替え自由ですから、

(-a)(-b) = (-1)(-1) a b = a b

となります。
 

負の数の計算規則

 負の数の計算規則を下にまとめておきましょう。

-a + a = 0, (-a) b = -a b, (-a)(-b) = a b

 それでは今回の練習問題です!

問題 次の計算をしてください

(1) 12 × (-3)   (2) 11 + (-5) × (-7)
(3) (-2) × (-3) × (-9)   (4) (-5 / 3) × (-6) × (-1.5)
(5) (-3)3   (6) (-12) / (-8)
(7) 24 ÷ [(-3) + (-9)]   (8) 49 - 2 × (-5)

問題の解答

(1) 12 × (-3) = -36
(2) 11 + (-5) × (-7) = 35
(3) (-2) × (-3) × (-9) = 6 × (-9) = -54
(4) (-5 / 3) × (-6) × (-1.5) = 10 × (-1.5) = -15
(5) (-3)3 = (-3)(-3)(-3) = 9 × (-3) = -27
(6) (-12) / (-8) = 3 / 4
(7) 24 ÷ [(-3) + (-9)] = 24 ÷ (-12) = -2  ([ ] の計算が先です!)
(8) 49 - 2 × (-5) = 49 - (-10) = 59  (掛け算が先です!)

スポンサーリンク
末尾広告
末尾広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。