量子力学 おすすめ入門書・専門書・洋書

 理工学部の学生さんや趣味で 量子力学 を学びたい人のための、おすすめ入門書や専門書 を紹介しておきます。

 

量子力学とは謎が深まるばかりの学問なのです

 量子力学 は原子や電子などの小さなスケールの世界を扱う分野であり、その運動法則は私たちが日常的に目にする古典力学的な世界とはがらりと様相を変えます。小さな粒子は観測されるまで位置や運動量をもたず、またどこで観測されるかということも確率的にしか予測できません。粒子は波の性質も合わせもち(あるいは粒子でも波でもないとも言えます)、他の粒子(波)と互いに干渉し合います。こうした事実を量子力学の教科書で最初に目にすると、面食らって右往左往してしまう学生さんがほとんどです。そして学べば学ぶほど「やっぱりわからないなあ」と疑問を深めていく難儀な学問です。正直に言えば、私自身も量子力学が深く関わる分野を研究したにも関わらず、いまだに「やっぱりわからないなあ」と呟いています。「それはおまえの頭が悪いだけだ」と言われれば、そうなのかもしれませんが、とりあえず少しでも理解の助けになるであろう本を並べておきます。
 

量子力学 おすすめ教科書・演習書・洋書

量子力学と私

量子力学と私 (岩波文庫)

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 量子電磁気学の「くりこみ理論」でノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎氏の随筆、日記、講演録など 11 篇を収録したエッセイ集です。難解な専門書を読む前に、まずこうした本で「量子力学とはいかなる学問か」というイメージを掴んでおくとよいと思います。とはいえ(数式こそ出てきませんが)かなり専門的な話も含まれているので、一読しただけでは何のことやらさっぱりわからない部分もあると思います。大学で量子力学を学んだあとに、もう一度読み返してみると「なるほど。こういうことを言っていたのかあ」と新たな再発見があると思います。
 表題となっている『量子力学と私』では、まだ専門の指導者さえいない黎明期に京大で量子力学を専攻することを決意し、大変な苦労を重ねて研究を続けられたことが綴られています。
 初学者のかたに特に読んでもらいたいのは『光子の裁判』です。これは量子力学を学び始めたときに登場する「光の二重スリットの実験」を、裁判に見立てて解説するというとてもユニークな試みで、先にこれを読んでおけば専門書で学ぶときの理解の助けになると思います。読み物としても大変面白いので、とりあえずこの一篇だけでもおすすめしたいぐらいです。
 

量子力学1(講談社基礎物理学シリーズ)

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 量子力学には興味あるけど、まだ数学的準備ができていないという大学1、2年生、あるいはすでに微積分まで習得した高校生におすすめしたいのが本書『量子力学1』です。高校数学だけを前提として記述されているのでベクトル解析も必要ありません。後半には球面調和関数やルジャンドル関数など特殊関数が出てくる場面もありますが、これについても本書の中で丁寧に説明されています。とはいえやさしい話題だけ選んでいるわけでなく『アハロノフ・ボーム効果』や『ゼーマン効果』といった、普通の初級教科書にはあまり出てこないような高度な話も登場します。私自身は学部卒業後に本書を初めて読んでみたのですが「積分計算さえできれば、結構色々なことが扱えるものだなあ」と感心すると同時に「できれば最初にこの本で量子力学を学びたかったなあ」と少し残念な気持ちになりました。
 

量子力学

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 他のページで紹介している『理論電磁気学』で有名な砂川重信氏による著作です。私自身が砂川氏のファンなので、どうしても選書が偏ってしまいがちなのですが、それを抜きにしても本書は良い本だと思います。扱う内容はかなり高度なので、初級用テキストを1冊読み終えたあとに本書を手にすることをおすすめします。内容は高度なのですが、それを懇切丁寧に計算過程も省かずに、しかも要所にはきちんと演習問題もついていて解説も丁寧なので、とても読みやすい本です。「散乱問題」「多体系理論」「量子電磁気学」などの内容を含んでいます。
 

量子力学演習(基礎物理学選書)

量子力学演習 (基礎物理学選書 17) (基礎物理学選書 (17))

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 これは物理学全般に言えることですけど、演習書(問題集)は迷うほど種類がありません。数学関連では良い本が続々出版されている現在において、私が学んでいた時代と少しも状況が変わっていないのには正直溜息をつきたくなります。まあ、そんなわけでオーソドックスで、昔からあって、おそらく誰でも知っているであろう基礎物理学選書の『量子力学演習』を紹介しておきます。難し過ぎず、易し過ぎずの標準難易度の問題が多数収められています。中古なら千円以下なので、買っておいて損はないと思います。
 

量子力学の洋書(英語版)

Quantum Field Theory in Curved Spacetime and Black Hole Thermodynamics (Chicago Lectures in Physics)

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Modern Quantum Mechanics

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