相対性理論 おすすめ入門書と専門書

 2017 年のノーベル物理学賞は、重力波の観測に成功した3名の米国人研究者に贈られましたね。重力波はアインシュタインが一般相対性理論をもとに予想していた現象です。このように最先端の研究現場で活躍する 相対性理論を学ぶための良書 をまとめておきました。手軽に読める一般向け書籍から、物理学科の学生さん向けの専門書まで幅広く取り揃えてあります。

 

難しい数式を使わずに相対性理論を理解する書籍

 相対性理論はアインシュタインが「もしも光の速度がどこでも一定だったら」という前提のもとに、「光の速度で動く乗物に乗ったらどうなるのだろう?」というような思考実験を積み重ねて生み出されたもので、後々になってそのの正しさが証明されました。その思考過程はとても単純で素朴な物で、また思考実験をしている時はアインシュタイン本人も数式で思考していたわけでなく、具体的な現象を思い描いていたはずです(仮定を理論としてまとめる時に数学を使うのです)。実のところ「相対性理論は難しいので門外漢にはとても近づけない」というのは大きな誤解であって、アインシュタインの思考過程をたどることは決して難しいものではありません。最初にこの理論を思いつくのは至難の業ですが、その思考を後追いするのは不可能ではないのです。

 特殊相対性理論を理解するキーワードは「相対性原理」と「光速度不変の原理」です。つまり「どのような慣性系(等速運動している系)でも同じ物理法則が成り立つ」、「どのような慣性系から見ても光の速度は常に一定である」という仮定から、光に近い速度で運動する人を外から眺めると、時間が遅れたり、長さが縮んだり、質量が増えたりといった摩訶不思議な現象が次々に起こるのです。

 特殊相対性理論は相対的に等速運動する系(慣性系)のみに適用できる理論ですが、一般相対性理論は加速度系の運動にも適用できるように一般化された理論です。一般相対性理論が前提とするのは「等価原理(加速度によって生じる力と重力は同等のものである)」とよばれるものです。これは日常でも普通に体験していることです。エレベーターに乗って上昇を始めるときは体が重く感じ、逆に下降を始めた時は体が軽くなる、というあの現象です。一般相対性理論によれば、これは別に錯覚ではなく「実際に重力が増えた(あるいは減った)」と考えてよいわけです。このような前提から「重力によって空間が歪むことによって光の経路も曲がる」「大きな重力場のもとでは時間が遅れる」というような、これまた不思議な現象が導き出されることになります。2017 年のノーベル物理学賞で脚光を浴びた重力波もそのひとつです。

 そんな不思議な相対性理論の世界を難しい数式なしで手軽に理解するための本を紹介しておきます。最先端の研究成果である重力波観測の本も入れておきました。

相対性理論を楽しむ本(よくわかるアインシュタインの不思議な世界)

「相対性理論」を楽しむ本 よくわかるアインシュタインの不思議な世界 (PHP文庫)

 

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 相対性理論のわかりやすい解説に加えて、アインシュタインの生い立ちから、老後までの様々なエピソードも交えています。個人的に頭に残っているのは、物理の話ではなく、218 ページにある博士の「パイプと結婚に関する人生訓(?)」です。なかなか含蓄のある言葉でした。気になる人は本書で確かめてみてください。
 

図解雑学 重力と一般相対性理論

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 現代の研究現場で一般相対性理論がどのように使われているか、最新の重力理論とともに解説した本です。
 

重力波で見える宇宙のはじまり 「時空のゆがみ」から宇宙進化を探る

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重力波は歌う(アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち)

重力波は歌う:アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体

時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体 (ブルーバックス)

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 本書は物理学全体を俯瞰して「最先端の物理学では時間をどのように捉えているのか」を解説してくれる本です(専門書ではなくあくまで一般向けの本です)。ニュートン力学における古典的な時間の概念から始まり、時間の矢(時間の方向)の問題、時空と重力の関係、時空を満たす場の働きなど、かなり難しいお話を可能な限りかみ砕いて説明してあります。さすがに後半部分になると難しくなってきて「すらすら読む」というわけにはいかないのですが、頑張って読み終えたら「時間とは空間・物質・力を含む構造の一部」であることを(漠然とではありますが)把握することができます。(時間を含めて)世界に対する物の見方が変わるかもしれません。
 

物理学科の学生さんのための相対性理論 おすすめ専門書

 相対性理論を本格的に学ぼうとされる学生さんのための専門書を紹介しておきます。

一般相対性理論を一歩一歩数式で理解する

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 高校の数学と物理を前提に、しっかりと数学を用いながら「特殊相対論」と「一般相対性理論」への道筋を示してくれる大学生向けの書籍です(啓蒙書ではありません)。ともすれば無味乾燥な定義の説明となりがちなテンソルについて、具体例を使って丁寧に説明してくれるので、大学2年生ぐらいの学力で読み通せる内容となっています。
 

General Relativity

General Relativity

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 英語で読んでみたい人のために洋書も一冊入れておきました。一般相対論の教科書としては定番中の定番ともいえる本です。タイトルはそのものずばり "General Relativity(一般相対性理論)"。星の構造と進化の研究でノーベル物理学賞を受賞したチャンドラセカール (Chandrasekhara) さんもこの本を絶賛しています。 ≫ 数学の本棚

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