2 重根号が並んでいます

[問題 AG-28] 2 重根号が並んでいます

 次の式を計算してください。

\[\frac{\sqrt{10+\sqrt{1}}+\sqrt{10+\sqrt{2}}+\: \cdots \:+ \sqrt{10+\sqrt{99}}}{\sqrt{10-\sqrt{1}}+\sqrt{10-\sqrt{2}}+\: \cdots \:+ \sqrt{10-\sqrt{99}}}\]

(日本数学オリンピック予選)

問題 AG-28 のヒント

 日本数学オリンピックと聞くと、思わず身構えてしまうかもしれませんが、予選は意外と基本的でやさしい問題が多いのです(本選はシャレにならないほど難しい)。 分子と分母の 2 重根号を見ていると、とりあえずやってみたいことがありますね。そのあとある部分に着目すると「あ! できた!」て感じで、びっくりするほどあっさり解けてしまいます。計算量も本当に少ないですよ。

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[内容:新カリキュラム「整数の性質」に沿った問題集です。ディオファントス方程式や合同式、部屋割り論法などについても解説があります。1つ1つの問題について、たくさんのページを割いて考え方と解答を載せています]

問題 AG-28 の解答

 とりあえず分子を $A$ , 分母を $B$ とおいてΣ記号で書き表してみると
 
\[A=\sum_{k=1}^{99}\sqrt{10+\sqrt{k}},\quad B=\sum_{k=1}^{99}\sqrt{10-\sqrt{k}}\]
のようになります。こういうのを見たら「 $\sqrt{10+\sqrt{k}}$ と $\sqrt{10-\sqrt{k}}$ を加えて平方して式でも作ってみようかな」と考えます。数学の問題では(特に本問のようなパズル的要素の強い問題では)先が見通せないことも多いので、「とりあえず何かやってみる」ことも大切なのです。とにかく試してみると
 
\[\left(\sqrt{10+\sqrt{k}}+\sqrt{10-\sqrt{k}}\right)^2=2(10-\sqrt{100-k})\]
となるので、両辺の平方根をとると
 
\[\sqrt{10+\sqrt{k}}+\sqrt{10-\sqrt{k}}=\sqrt{2}\sqrt{10-\sqrt{100-k}}\]
 おおっと! 右辺に面白い形が現れましたね!
 両辺の和をとると左辺は $A+B$ になりますね。そして右辺は
 
\[\sqrt{2} \left( \sqrt{100-\sqrt{99}}+\sqrt{100-\sqrt{98}}+\sqrt{100-\sqrt{97}}+ \: \cdots \right)\]
となって、( ) の中は順番が逆になっているだけで分子と全く同じです。ですから
 
\[A+B=\sqrt{2}A\]
という実に簡単な式が得られます。これを変形して
 
\[\frac{A}{B}=\sqrt{2}+1\]
となります。 ≫ 三辺の長さの和が一定の三角形 ≫ 代数学問題集

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