商と余りの問題 倍数を作る方法と代入連立方程式

商と余りの問題① N = a k + b の形から答えを求めます

 商と余りに関する問題研究の 1 回目です。小学校の算数から公務員試験まで、本当によく目にするタイプの問題です。しかし、この手の問題はいわゆる「整数論」で何千年も研究されてきた問題ですから、すぐに片付きます。

例題

 5 で割ると 3 余り、4 で割ると 1 余る 3 ケタの整数はいくつありますか。

例題の解答 A

 とりあえず求める整数を N として、

N = 5 x + 3   [1]
N = 4 y + 1   [2]

とおいてみます。ここでまず最初に考えるべきことは

両辺に同じ数を足して、ある数の倍数を作れないだろうか?

ということです。 [1] は 2 を加えると

N + 2 = 5 x + 5 = 5 (x + 1)

となって 5 の倍数にすることができます。しかし [2] の両辺に 2 を加えても上手くいきません。そこで今度は [1] に 7 を加えてみることを考えます。

N + 7 = 5 x + 10 = 5 (x + 2)

となって、これも 5 の倍数です。 [2] の両辺に 7 を加えて

N + 7 = 4 y + 8 = 4 (y + 2)

となって、これは 4 の倍数です! したがって、

N + 7 は [4 と 5 の最小公倍数 20] の倍数である

ということが分かります。長々と書きましたけど、マークシートの試験などでは以上のことを頭の中で確認して、「 N + 7 が 20 の倍数である」ことを確認できればいいのです。さて、

N + 7 = 20 k  ⇔  N = 20 k - 7  (k = 1, 2 , ...... )

と改めておき直します。求める整数は 3 ケタですから、

 100 ≦ 20 k - 7 ≦ 999

 93 ≦ 20 k ≦ 1006

 5 ≦ k ≦ 50  (∵ k は自然数)

のように不等式で絞り込んで、答えは

50 - 5 + 1 = 46 個

となります。

例題の解答 B

 同じ問題を代入連立方程式で解いてみましょう。

N = 5 x + 3 = 4 y + 1   [3]

という式を作るところまでは同じですが、ここで x と y に別々の値を入れて上の等式を満たす x と y がないかを見つけます。この問題ではやや難しいのですが、ちょっとだけ試行錯誤して

x = 2, y = 3

という値を見つけます。これを x, y に代入した式を作ります。

N = 5・2 + 3 = 4・3 + 1   [4]

[3] から [4] を引いて

5 (x - 2) = 4 (y - 3)

となります。 5 と 4 は互いに素(最大公約数は 1 )ですから、この式が成り立つためには、

x - 2 が 4 の倍数、y - 3 が 5 の倍数である

ことがわかります(どちらか1つわかれば充分です)。ここまでの過程は慣れてくると書かなくても (x, y) = (2, 3) が見つかった段階で係数を見比べて上の事実がわかりますので、そこから解答を書き始めます。

(x - 2) = 4 k

とおいて、 [3] から

N = 5 (4 k + 2) + 3 = 20 k + 13 (k = 0, 1, ...... )

となります。求める整数は 3 ケタなので、

 100 ≦ 20 k + 13 ≦ 999

 87 ≦ 20 k ≦ 1012

 5 ≦ k ≦ 50  (∵ k は自然数)

となって、答えは

50 - 5 + 1 = 46 個

となります。

例題の解答 C

 「結局、A の方法でも B の方法でも上手く値が見つからなかったよ」というときでも大丈夫! 少しだけ手を動かす労力を惜しまなければ、先ほどまでの解答と大差ありません。

N = 5 x + 3 = 4 y + 1   [5]

とおいて、少しだけ整理すると

4 y = 5 x + 2  ⇔  y = (5 x + 2) / 4 = x + x / 4 + 1 / 2

となって、 x が 4 の倍数でなければならないことがわかりますので、

N = 5・4 k + 3 = 20 k + 3

となって、あとは先ほどの解法 B と同じで、答えは

50 - 5 + 1 = 46 個

となります。

 演習問題を解いて力をつけましょう!
 ⇒ [演習問題] 商と余りに 3 つの条件がつく問題

スポンサーリンク
末尾広告
末尾広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。