ファイマン物理学 The Feynman Lectures on Physics

 

ファイマン物理学とは?

 『ファインマン物理学』(The Feynman Lectures on Physics) は、リチャード・ファインマン博士が 1960 年代初頭にカリフォルニア工科大学(通称カルテック)で学部生を対象に行われた講義をもとに書かれた本です。しかしその出版過程がとてもユニークなので以下に簡単な経緯を説明しておきます。

 ファインマンの同僚マシュー・サンズという人物が教授として赴任した当時、カルテックの物理学科のカリキュラムは古典的で内容に乏しく、このままでは優秀な学生の意欲が削がれてしまうと危惧したサンズはロバート・レイトン、ビクター・ネーアとともに、カリキュラムの改革に着手します。サンズはファインマン博士に学部生向けの物理学の講義を依頼しました。ファインマンはそれを引き受けますが、講義には教員たちも同席して話を録音し、板書も全て写真に撮ります。それを使ってテキストを作成し、講座を履修する学生たちに配布したのですが、これが外部にも伝わって大変な評判となり、テキストを手に入れたいという問い合わせが殺到したので、大学はこれを本として出版することに決め、こうして生まれたのが『ファインマン物理学』であり、現在まで英語版だけで 150 万部以上印刷され、物理学の教科書としては異例のベストセラーとなりました。

 このような特異な経緯を経て出版されたので、原版には例題や演習問題といった、普通の教科書にあるべき要素が欠けています(1965 年に別冊で Exercises for the Feynman Lectures が出版されました。日本語翻訳版『ファインマン物理学』には巻末に付属しています)。にもかかわらず、物理学を学ぶ多くの学生のみならず、一般の人々にも読み継がれているのですから、そうした要素が些末なものに過ぎず、物理学の教科書とは自然界の本質を明確に伝えることが何よりも大切な役目であることを示唆しています。ファインマン博士は本書の中で生活に密着した題材を取り上げることが多く、これは物理学とは何も特別なものでなく、すぐ目の前で起きている現象を調べてみる、という単純で素朴な学問であることを教えてくれます。
 

日本語版『ファイマン物理学シリーズ』

 以下に日本語訳版をリストアップしておきますが、現在ではカリフォルニア工科大学のサイトで "The Feynman Lectures on Physics" が無料公開されているので、そちらと読み合わせてみると英語の勉強にもなると思います。

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『ファインマン物理学』に準拠する問題集です。ファインマン博士自身が講義した当時の演習問題を再現しています。『問題集2』は電磁気学と量子力学の演習問題を扱っています。
 

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