2 で割り切れる数と割り切れない数

 前回の記事で定義した集合 A を再び使います:

A = {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12}

 

自然数の性質② 奇数と偶数

 今回は集合 A を奇数と偶数という 2 つのグループに分けてみます。奇数と偶数を知らない人はいないと思いますが、念のために正確な定義を書いておくと、

 奇数: 2 で割ると余りが 1 となる数
 偶数: 2 で割ると余りが 0 となる数

 2 で割り切れない・割り切れるで奇数・偶数を記憶している人も多いと思いますが、数学的には「余りがいくつになるのか」をはっきり書いておいたほうがいいのです。さて集合 A の中で奇数を抜き出してみると、

C1 = {1, 3, 5, 7, 9, 11}

ですね。 C は "class (組)" の頭文字、添え字の 1 は「 2 で割ると余りが 1 になりますよ」という記号です。同じように偶数のグループを作ってみると

C0 = {2, 4, 6, 8, 10, 12}

となります。添え字の 0 は「 2 で割ると余りが 0 になりますよ」という記号です。

奇数と奇数を足してみます

 奇数同士を足してみましょう。集合 C1 の中の要素同士を足すということです。

1 + 3 = 4, 3 + 7 = 10, 5 + 11 = 16

などですね。答えは全て偶数になっています。どんな数を選んで足しても必ず偶数になります。「本当かな? 怪しいな」と疑う人はとことん試してみてください。文字の使い方に慣れている人は、奇数は整数 k を使って 2k + 1 と表せますから、

2k + 1 + 2k + 1 = 4k + 2 = 2(k + 1) (偶数)

ということがすぐに分かります。

偶数と偶数を足してみます

 今度は偶数同士を足してみましょう。集合 C0 の中から適当な数を選んで色々と足してみると、

2 + 4 = 6, 2 + 10 = 12, 8 + 12 = 20

となって、やっぱり偶数となります。文字を使う場合は偶数 = 2k ですから、

2k + 2k = 4k (偶数)

であることが確認できます。

奇数と偶数を足してみます

 今度は奇数と偶数の足し算です。それぞれの集合から1つずつ選んで足し合わせることになります。

1 + 2 = 3, 3 + 6 = 9, 7 + 12 = 19

 答えは全て奇数ですね。文字で書くと

2k + 1 + 2k = 4k + 1 (奇数)

となって、全ての場合で奇数となることがわかります。

掛け算にも規則性があります

 掛け算もざっと見ておきましょう。

  (奇数)×(奇数)= (奇数)  例:3 × 9 = 27
  (偶数)×(偶数)= (偶数)  例:2 × 6 = 12
  (奇数)×(偶数)= (偶数)  例:7 × 6 = 42

規則を覚える必要はありません

 数の偶奇に関する問題は算数でも数学でもよく出てきます。しかし実のところ、上に挙げた規則を1つも覚える必要はありません。大事なのは「1つ規則を見つければ、他の全てにおいても成り立つ」ということです。もし問題を解いているときなどに「偶数と奇数の足し算はどうだったかな?」と思ったら、2 + 1 = 3 という一番簡単な例を試して、「ああ、そうか偶数と奇数を足すと奇数になるんだね」と理解すればいいのです。最後に例題を使って練習してみましょう

例題①

 (奇数)×(偶数)+(奇数)の偶奇を答えてください。

例題②

 (偶数)×(偶数)+(奇数)×(奇数)の偶奇を答えてください。

例題①の解答

 四則演算は掛け算が先、足し算はあとです。
 式に適当な数字を入れるとわかります。なるべく小さい数を選びましょう。
 1 × 2 + 1 = 3 ですから答えは奇数です。

例題②の解答

 2 × 2 + 1 × 1 = 4 + 1 なので答えは奇数です。

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