曲線 y=1/|x| の2本の接線とx軸で囲まれる領域の面積

【CL16】2本の接線と $x$ 軸で囲まれる三角形の面積の最大値

 曲線 \(y=1/|x|\) の2本の接線および $x$ 軸とで囲まれる三角形の面積の最大値を求めてください。(東工大)

【ヒント】面積は二変数で表されますが、そういう場合に使える定石があります。

【解答】とりあえず絶対値を外して $1/|x|$ を2つの関数
 
\[f(x)=\frac{1}{x}\quad (x \gt 0),\quad g(x)=-\frac{1}{x}\quad (x \lt 0)\]
に分けてしまいましょう。それぞれ微分すると
 
\[f'(x)=-\frac{1}{x^2},\quad g'(x)=\frac{1}{x^2}\]
なので、$y = f(x)$ 上の点 $(s, 1/s) (s\gt 0)$ における接線の方程式は
 
\[y-\frac{1}{s}=-\frac{1}{s^2}\:(x-s)\]
と書くことができます。整理すると
 
\[s^2y=-x+2s \tag{1}\]
となります。同様に $y = g(x)$ 上の点 $(-t, 1/t) (t\gt 0)$ における接線の方程式( $t$ を正に設定するのがポイントです)は
 
\[t^2y=x+2t \tag{2}\]
です。式 (1), (2) で $y = 0$ とおいて、$x$ 軸との交点
 
\[(0,\:2s),\quad (0,\:-2t)\]
を得ます。また (1) + (2) から $x$ を消去して
 
\[y=2\frac{s+t}{s^2+t^2}\]
となり、これが三角形の高さとなります。以上を図示すると次のようになっています。

 双曲線と三角形グラフ

 求める面積は
 
\[S=\frac{1}{2}\:(2s+2t)\:2\frac{s+t}{s^2+t^2}=2\frac{(s+t)^2}{s^2+t^2}\]
となります。分子を展開してみると
 
\[S=1+\frac{2st}{s^2+t^2}\]
です。これは $s$ と $t$ の二変数関数なので少し厄介に思えますが、相加・相乗平均の関係が使えないかと考えてみます。$s, t \gt 0$ なので
 
\[st=\sqrt{s^2t^2} \leq \frac{s^2+t^2}{2} \]
がいえます。等号成立は $s = t$ のときです。よって
 
\[\frac{2st}{s^2+t^2} \leq 1\]
が成り立つので、
 
\[S \leq 2(1+1)=4\]
となり、最大値は等号が成立する $4$ となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました