等比数列の基本問題

 ≫ 等比数列についての基本事項はこちらを確認してください。

 

問題 SQ-11 等比数列の基本問題

 初項 $3$、公比 $2$ の等比数列を $\{a_n\}$ とします。

(1) 数列 $\{a_n\}$ の一般項 $a_n$ を求めてください。

(2) 数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ を求めて、$S_{10}$ を計算してください。

(3) 数列 $\{a_n\}$ の各項から $n$ を引いてつくった数列を $\{b_n\}$ とします。
  この数列の初項から第 $n$ 項までの和 $T_n$ を求めてください。

SQ-11 のヒント

 (1) と (2) は等比数列の超基本問題です。
 (3) は一見すると難しいように思えますが、意外と簡単です。
 

解答 SQ-11

(1) 初項 $a_1$、公比 $r$ の等比数列の一般項は
 
\[a_n=a_1r^{n-1}\]
で表されます。$a_1=3$、$r=2$ の等比数列の一般項は
 
\[a_n=3\cdot 2^{n-1}\]
となります。

(2) 初項 $a_1$、公比 $r$ の等比数列の初項から第 $n$ 項までの和は $r\neq 1$ のときは
 
\[S_n=\frac{a_1(r^n-1)}{r-1}\]
で与えられるので、
 
\[S_n=\frac{3(2^n-1)}{2-1}=3(2^n-1)\]
となります。$S_{10}$ を計算すると
 
\[S_{10}=3(2^{10}-1)=3(1024-1)=3069\]
となります。ちなみに $2^{10}=1024$ は工学分野などで頻出する値なので、ぜひとも覚えておきたいところです。

(3) $\{b_n\}$ は $b_n=a_n-n$ で表される数列です。すなわち
 
\[\begin{align*}b_1&\,=a_1-1\\[6pt]
b_2&\,=a_2-2\\[6pt]
b_3&\,=a_3-3\\[6pt]
&\,\cdots\cdots\cdots\\[6pt]
b_n&\,=a_n-n\end{align*}\]
なので、これらの和をとると、
 
\[T_n=a_1+a_2+\:\cdots\: +a_n-(1+2+\cdots +n)\]
となります。$a_1+a_2+\:\cdots\: +a_n$ は (2) で求めた $S_n$ です。$1+2+\cdots +n$ は初項 $1$、公差 $1$、項数 $n$ の等差数列ですから、
 
\[1+2+\:\cdots\: +n=\frac{n(n+1)}{2}\]
となります。したがって、求める和 $T_n$ は
 
\[T_n=3(2^n-1)-\frac{n(n+1)}{2}\]
で与えられます。
 
 

問題 SQ-12 第 n 項までの逆数の和が 57 です

 初項が $0$ ではない等比数列 $a_n$ が
\[\begin{align*}&a_1+2a_2=0\\[6pt]
&a_1+a_2+a_3=\frac{9}{4}\end{align*}\]という条件を満たすとき、
\[\frac{1}{a_1}+\frac{1}{a_2}+\:+\cdots\:+\frac{1}{a_n}=57\]となるような $n$ を求めてください。

(センター試験 改)

SQ-12 のヒント

 まずは公比から求めましょう。
 

解答 SQ-12

$a_1+2a_2=0$ より、$a_2=\displaystyle -\frac{1}{2}a_1$ なので、この数列の項比が $\displaystyle r=-\frac{1}{2}$ であることがわかります。初項を $a_1=a$ とおくと、もうひとつの条件式より
 
\[a+ar+ar^2=\frac{9}{4}\]
となります。$\displaystyle r=-\frac{1}{2}$ を代入すると
 
\[a\left( 1-\frac{1}{2}+\frac{1}{4}\right)=\frac{9}{4}\]
 これを解いて初項 $a=3$ が得られるので、$a_n$ の一般項は
 
\[a_n=3\left(-\frac{1}{2}\right)^{n-1}\]
と表せます。各項の逆数は
 
\[\frac{1}{a_n}=\frac{1}{3}(-2)^{n-1}\]
となり、これは初項 $\displaystyle\frac{1}{3}$、公比 $-2$ の等比数列を表しています。この数列の第 $n$ 項までの和 $S_n$ を計算すると
 
\[S_n=\frac{1}{3}\frac{1-(-2)^n}{1-(-2)}=\frac{1-(-2)^n}{9}\]
となります。$S_n$ が $57$ となるための条件式は
 
\[\frac{1-(-2)^n}{9}=57\]
となります。これを整理して
 
\[(-2)^n=-512\]
 これを解いて $n=9$ が得られます。
 
 

問題 SQ-13 平方和の計算

 初項 $1$、公比 $3$ の等比数列の第 $k$ 項までの和が $364$ であるとき、この数列の各項の $2$ 乗を項とする数列の第 $k$ 項までの和を求めてください。
 

SQ-13 のヒント

 平方和を計算します。特にひねったところもないストレートな問題ですが、それなりの計算量が求められるので、計算過程においては多少の工夫も必要です。今後は少しずつ問題が難しくなっていくので、このあたりでしっかり基礎固めをしてください。
 

解答 SQ-13

 初項 $1$、公比 $3$ の等比数列 $\{a_n\}$ の第 $k$ 項までの和を $S_k$ とすると
 
\[S_k=\frac{3^k-1}{3-1}=\frac{3^k-1}{2}=364\]
 これを整理して
 
\[3^k=729\]
より、$k=6$ であることがわかります。$\{a_n\}$ の各項を $2$ 乗した数列は
 
\[1^2, \:,3^2, \:3^4, \:3^6, \:\cdots, \:3^{2n-1}, \:\cdots\]
であり、これは初項 $1$、公比 $9$ の等比数列です。この数列の第 $k$ 項までの和を $T_k$ とすると、
 
\[T_k=\frac{9^k-1}{9-1}=\frac{3^{2k}-1}{8}\]
 この式を少し変形すると
 
\[T_k=\frac{(3^k+1)(3^k-1)}{8}\]
 $3^k=729$ を代入すると
 
\[T_6=\frac{730\cdot 728}{8}=730\cdot 91=66430\]
となります。
 
 

問題 SQ-14 等比級数で定義される関数

 $x$ を実数、$n$ を正整数とし、関数 $f_n(x)$ を
\[f_n(x)=1+x+x^2+x^3+\:\cdots\:+x^n\]と定義します。$f_9(\sqrt{5})$ を計算してください。
 

SQ-14 のヒント

 単に数列の和を求める問題ですが、項数には注意してください。
 あと、分母は有理化するなどして、なるべく簡単な形にしてください。

解答の準備

 特に難しい問題ではないのですが、$f_n(x)$ の項数が $n$ 個だと勘違いしてしまうケアレスミスには要注意です。たとえば $n=3$ のときは、
 
\[f_3(x)=1+x+x^2+x^3\]
となるので項数は $3+1=4$ 個です。$f_n(x)$ の項数は $n+1$ 個です。
 

解答 SQ-14

 $f_n(x)$ は初項 $1$、公比 $x$、項数 $n+1$ の等比数列とみなすことができるので、
 
\[f_n(x)=\frac{x^{n+1}-1}{x-1}\quad (x\neq 1)\]
と表すことができます。$x=\sqrt{5}$ を代入すると
 
\[f_n (\sqrt{5})=\frac{\sqrt{5}^{n+1}-1}{\sqrt{5}-1}=\frac{5^{\frac{n+1}{2}}-1}{\sqrt{5}-1}\]
 $n=9$ を代入すると
 
\[f_9(\sqrt{5})=\frac{5^5-1}{\sqrt{5}-1}=\frac{3125}{\sqrt{5}-1}\]
 分母と分子に $\sqrt{5}+1$を掛けて有理化すると
 
\[f_9(\sqrt{5})=781(1+\sqrt{5})\]
となります。
 
 

問題 SQ-15 規則にしたがって新しい数列をつくります

 初項 $1$、公比 $3$ の等比数列を $\{a_k\}$ とおき、自然数 $n$ に対して $a_k\leq n$ を満たす最大の $a_k$ を $b_n$ とします。

(1) $b_{10}$ を求めてください。
(2) $b_n=27$ となる自然数 $n$ は何個ありますか。
(3) 数列 $\{b_n\}$ の初項から第 $30$ 項までの和を求めてください。

(センター試験 一部改)

 

SQ-15 のヒント

 $\{a_k\}$ を並べてみると
 
\[1,\:3,\:9,\:27,\:81,\:243,\:\cdots\]
となります。たとえば $n=5$ のとき、$a_k\leq 5$ をみたすのは $a_1=1$ と $a_2=3$ なので、$b_5=a_2=3$ と定めることができます。
 

解答 SQ-15

 規則にしたがって数列をつくっていくと
 
\[\begin{align*}&b_1=b_2=2\\[6pt]
&b_3=b_4=\:\cdots\:=b_8=3\\[6pt]
&b_9=b_{10}=\:\cdots\:=b_{26}=9\\[6pt]
&b_{27}=b_{28}=\:\cdots\:=b_{80}=27\\[6pt]
&\,\cdots\cdots\cdots\cdots\end{align*}\]
のようになるので、

(1) $b_{10}=9$ です。

(2) $b_n=27$ となる $n$ は $80-27+1=54$ 個です。

(3) 数列 $\{b_n\}$ の初項から第 $30$ 項までの和をとると
 
\[2\times 2+3\times 6+18\times 9+27\times 4=290\]
となります。 ≫ 各分野の演習問題はこちらにまとめてあります

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