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陽関数と陰関数

陽関数

一変数関数が y=f(x) の形で表されるとき、yx陽関数 (explicit function) であるといいます。たとえば
 y=x2,y=ex,y=cosx
などと書かれたとき、yx の陽関数です。同様に二変数関数が z=f(x,y) の形で表されるとき、zxy の陽関数 (explicit function) であるといいます。たとえば
 z=x2+2xy+y2,z=sinxy,z=x+y
と表されたとき、zxy の陽関数です。

陰関数

一変数関数が
 F(x,y)=0
の形で与えられたとき、yx陰関数 (implicit function) であるといいます。たとえば、
 F(x,y)=yaxb=0
と書けば、yx の陰関数であり、直線の式を表しています。また 2 変数関数が
 F(x,y,z)=0
という形で与えられたとき、zxy陰関数 (implicit function) であるといいます。たとえば
 F(x,y,z)=x3+x2y+xy2+y3+a=0
と表されたとき、zxy の陰関数です。

陰関数の微分法

陰関数を微分して導関数を求めてみましょう。
 
ある関数が F(x,y)=0 で表されるとき、
 dF=Fxdx+Fydy=(Fx+Fxdydx)dx=0
なので、Fy0 のときは
 (A)dydx=Fx(x,y)Fy(x,y)
と表すことができます。たとえば半径 a の円を表す方程式
 F(x,y)=x2+y2a2=0
において、Fx=2x,Fy=2y なので、
 dydx=xy(y0)
となります。しかし公式 (A) を使わなくても、
 x2+y2a2=0
の両辺を x で微分すると
 2x+2ydydx=0
となるので簡単に
 dydx=xy(y0)
が得られます。

ある関数が F(x,y,z)=0 で表されるとき、
 dF=Fxdx+Fydy+Fzdz=0
この式に
 dz=zxdx+zydy
を代入して整理すると
 (Fx+Fzzx)dx+(Fy+Fzzy)dy=0
となります。xy は独立なので、
 (B)zx=FxFz,zy=FyFz
という公式が得られます。例として
 F(x,y,z)=x2+2xy+yz+z21=0
という関数を考えてみます。Fx=2x+z,Fy=y+2z なので
 zx=FxFz=2(x+y)y+2zzy=FyFz=2x+zy+2z
となります。しかしこの場合も
 F(x,y,z)=x2+2xy+yz+z21=0
の両辺を x で微分して
 2x+2y+yzx+2zzx=0
から
 zx=FxFz=2(x+y)y+2z
が得られ、また両辺を y で微分して
 2x+z+yzy+2zzy=0
から
 zy=FyFz=2x+zy+2z
を得ることができます。普通はこのようにして計算するので、公式 (A), (B) をそのまま使う機会はあまりないです。

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