[Excel] SQRTで平方根(ルート)を計算する

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エクセルで平方根を計算する

 実数の 平方根SQRT関数 を使って計算します。たとえば、

=SQRT(11)

と入力すると 3.31662479 が返ります。SQRT関数に渡す引数は正数でなければなりません。負数を渡すとエラー値 #NUM! を返します。負数の平方根を求めたい場合は後述する IMSQRT関数を使ってください。

 ベキ乗演算子 (^) を使って平方根を得ることもできます。たとえば、$11$ の平方根は

=11^0.5

によって計算できます (戻り値は 3.316625)。数値のべき乗を返す POWER 関数の第 2 引数に 0.5 または 1/2 を渡して平方根を計算させることもできます。たとえば、120 の平方根を計算する場合は

=POWER(120, 0.5)

と入力します (戻り値は 10.95445)。

 負数あるいは複素数の平方根 は IMSQRT関数を使って計算します。
 たとえば、$2+3i$ の平方根は

=IMSQRT("2+3i")

によって計算できます。戻り値は

 1.67414922803554+0.895977476129838i

となります。あるいは、複素数のベキ乗演算関数 IMSQRT の第 2 引数に 0.5 を渡します。たとえば、$2+3i$ の平方根を計算する場合は

=IMSQRT("2+3i")

と記述します。戻り値は次のようになります。

 1.67414922803554+0.895977476129838i

 上の計算例はダウンロードしたファイルの sqrt シートに掲載されています。
 

無理関数のグラフ

 SQRT関数を使って描いた無理関数 $y=\sqrt{x}$ のグラフです。

 ExcelのSQRT関数を用いて描いた無理関数のグラフ

 このグラフはダウンロードしたブックの root_x シートに載っています。
 

二次関数の平方根

 Excel を使って、二次関数の絶対値の平方根
 
\[f(x)=\sqrt{|ax^{2}+bx+c|}\]
を考察してみます。ダウンロードしたワークブックの、root_quadratic シートに、この関数のプロットデータとグラフが格納されています。グラフの横にあるスピンボタンでパラメータ $a,\ b,\ c$ を調節できます。グラフの右下に表示されているパラメータも同時に変化します (下図)。

Excel パラメータ(係数)の調節

 $a=1,\ b=c=0$ ならば、$f(x)=|x|$、すなわち一次関数の絶対値の関数となります。グラフの頂点 $(0,\ f(0))=(0,\ 0)$ は尖っていて、いわゆる微分不可能な点です (下図)。

Excel 二次関数の平方根(ルート)

 この状態からパラメータ $c$ を増加させると、$(0,\ f(0))$ が少しずつ持ち上がり、頂点が丸みを帯びてくることがわかります。下図は $a=1,\ c=0.5,\ c=0$ としたグラフです。

Excel SQRT(FUNCTION)

 今度はパラメータ $b$ を増加させてみましょう。頂点が左下に少しずつ移動し、$b=1.5$ を超えたあたりで尖った点が $2$ つに分裂し、上に凸となる部分が生じます。下図は $b=3$ としたグラフです。

EXCEL 折り返しの山

 $b$ を増加させると、上に凸となる範囲が広がっていくので試してみてください。
 

平方根同士の足し算と引き算

 たとえば
 
\[2\sqrt{2}+3\sqrt{2}\]
のように同じ平方根が含まれている項については
 
\[2\sqrt{2}+3\sqrt{2}=5\sqrt{2}\]
と簡単にまとめることができます。一般的な形で書くと、
 
\[m\sqrt{a}+n\sqrt{a}=(m+n)\sqrt{a}\]
となります。一方で
 
\[\sqrt{5}+\sqrt{7}\]
のような和は、これ以上操作できません。値がほしいときは Excel で計算しましょう。セルに数式

=SQRT(5)+SQRT(7)

を入力すれば、近似値 4.881819 を得られます。
 

平方根同士の掛け算と割り算

 同じ平方根同士を掛け算する場合はもちろん
 
\[\sqrt{a} \sqrt{a}=a\]
となります(これが平方根の定義です)。互いに異なる平方根の場合、つまり $a\neq b$ として
 
\[\sqrt{a}\sqrt{b}\]
をどのように計算できるかを平方根の定義に立ち返って考えてみます。
 
\[\begin{align*}\sqrt{a}\sqrt{a}&=a\\[6pt]
\sqrt{b}\sqrt{b}&=b\end{align*}\]
なので、この二式の両辺を掛けると
 
\[(\sqrt{a}\sqrt{a})(\sqrt{b}\sqrt{b})=ab\]
となります。左辺の掛け算の順序を入れ替えて、右辺は平方根で分解すると
 
\[(\sqrt{a}\sqrt{b})(\sqrt{a}\sqrt{b})=\sqrt{ab}\sqrt{ab}\]
となります。したがって、右辺と左辺を見比べて
 
\[\sqrt{a}\sqrt{b}=\sqrt{ab}\]
と計算してよいことがわかります。$b=1/c$ とおいてみると、
 
\[\frac{\sqrt{a}}{\sqrt{c}}=\sqrt{\frac{a}{c}}\]
という割り算の公式も得られます。
 

二重根号の外し方

 平方根の和 $\sqrt{2}+\sqrt{3}$ のさらなる平方根をとることを考えてみます。
 
\[(a+b)^2=a^2+2ab+b^2\]
という公式を使って計算すると
 
\[(\sqrt{2}+\sqrt{3})^2=2+2\sqrt{2}\sqrt{3}+3=5+2\sqrt{6}\]
となります。ここで $x=\sqrt{2}+\sqrt{3}$ とおくと、
 
\[x^2=5+2\sqrt{6}\]
と書くことができます。つまり $x=\sqrt{2}+\sqrt{3}$ は、この方程式の正符号の解です。
 
\[x=\sqrt{5+2\sqrt{6}}\]
 このように根号の中に、さらに根号が含まれる形を二重根号とよびます。$x=\sqrt{a}+\sqrt{a}$ は

\[\sqrt{a}+\sqrt{b}=\sqrt{a+b+2\sqrt{ab}}\]

のように二重根号で表すことができます。しかし一般にはなるべく 二重根号のような複雑な表記は避けたいので、上式を右から左へ書き換えます。先ほどの例をもう1度見てみましょう。
 
\[x=\sqrt{5+2\sqrt{6}}\]
 目視によって、「足して $5$, 掛けて $6$ 」になるような 2 数を見つければ、外側の根号は外せます。$a = 2\, b = 3$ とすると $a + b = 5,\ a b = 6$ となっているので、
 
\[\sqrt{5+2\sqrt{6}}=\sqrt{2}+\sqrt{3}\]
と外せるわけです。


 

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