誤差関数と相補誤差関数
誤差関数は次のように定義される積分関数です。
誤差関数は正規分布と密接に関係しています。ここで
において、
のように変数変換してみると
となります。分散
で与えられるので、(A1) はこの正規分布関数を
となるので、誤差関数という名前がついています。
相補誤差関数 は
と定義され、先程の議論から明らかに「測定値が
で与えられることを示しています。すなわち誤差関数との間に
という関係が成り立ちます(確率の総和が 1 です)。
【Excel】ERF関数・ERF.PRECISE関数
Excel には誤差関数を計算するために ERF関数 と ERF.PRECISE関数 が用意されています。この関数は機能がよく似ていますが、若干異なっている部分があります。ERF.PRECISE関数は
=ERF.PRECISE(上限値)
というように、誤差関数の定義式
における積分の上限値
=ERF(下限値 [,上限値])
のような形で引数を指定します。たとえば
=ERF(1,5)
と入力すると
という積分を計算して 0.157 という値を返します。少しややこしいのですが、2つめの引数を省略すると指定した引数を上限値
を計算することになります。たとえば
=ERF(2)
と入力すると
を計算して 0.995 という値を返します。
【Excel】ERFC関数・ERFC.PRECISE関数
ERFC関数 はセルに
=ERFC(x)
の形で入力して相補誤差関数
を計算します。また、ERFC.PRECISE関数 も
=ERFC.PRECISE(x)
と入力して相補誤差関数します。たとえば
=ERFC.PRECISE(1)
と入力すると
を計算して 0.157 という値を返します。
【Excel】誤差関数と相補誤差関数のグラフ
ERF関数 と ERFC関数を用いて
グラフからも
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