不等号の定義と不等式の解き方
この記事では数学における不等号の扱い方と不等式の解き方を解説します。
不等号
数学では実数の大小(順序)を表すために不等号(sign of inequality)とよばれる記号を用います。
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英語では、それぞれ次のように読まれています。
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ここに
不等式の性質
不等号を含む式のことを不等式 (inequality)とよびます。特に不等式に未知数を含むとき、その未知数の範囲を求めることを「不等式を解く」といいます。不等式についての主な性質を並べておきます。
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とくに
という不等式が必ず成り立ちます(平方数は必ず正です)。
「
たとえば
不等号の向きが同じ不等式が 2 つあれば、互いの左辺同士、右辺同士を加えた不等式も成立するということです。たとえば
という 2 つの不等式の両辺を加えて
という不等式もまた成立しています。また、とくに
が成り立ちます。すなわち、不等式の両辺に同じ数を加えても、その不等式はそのまま成り立ちます。
不等式の両辺に正の値をかけても不等号の向きは変わらず、負の値をかけると不等号の向きが反転します。とくに
となります。たとえば
一次不等式
一次不等式は両辺に加減乗除の操作を加えるだけで簡単に解くことができます。たとえば
という不等式を満たすような未知数
というように
まずは両辺から
次に「不等式の両辺に正の数をかけても不等号の向きは変わらない」という性質[5]を使います。両辺を
となります。次は負の項を含む一次不等式を解いてみましょう。
両辺を
となります。この次の操作は慎重に行います。「両辺に負の値をかけると不等号の向きが変わる」という性質に注意して、両辺に
という解が得られます。少し難しい不等式の例題を解いてみましょう。
【解答】
すなわち
です。したがって、不等式
となります。各辺から
という解が得られます。
【解答】
したがって、
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