今から遡ること 5 年前の 2011 年 8 月、NASA は木星探査機ジュノー (Juno) を打ち上げました。太陽系最大の惑星の未だ知られざる姿を発見するために、地球から何億キロも彼方へ向けて旅立ったのです。そして、5 年もの孤独な旅を続けて、ついに木星に到着です!
無事に辿り着けて良かったですねー!
木星探査機ジュノーは極方向に周ります!
今回の木製探査は少し変わった方法で行います。1979 年に木星を探査したボイジャーは赤道近くを周って、あの教科書に載っているような縞々模様の写真を送ってくれたのですけど … なんと、ジュノーは縦方向に周ります(宇宙だから縦も横もないでしょ、というツッコミはなしですよ)
つまり北極から南極方向にぐるぐる周りながら、かしゃかしゃと写真を撮り続けるわけです。ですから史上初めて木星の極地方を間近で撮影することになるのです!
「以前は横から見たけど、上から見るとどんなかなー?」
という単純な好奇心からそうしているのです。こんなに大がかりなプロジェクトも、もとは科学者たちの子供みたいな素朴な疑問から始まっているのです。
木星の正体に迫ります!
そして、今回の探査にはもう1つ大きな試みがなされています。それは … 「ぎりぎり近いところまで被写体に迫る」ということです。距離でいうと 4200 キロメートル。これは地球の半径 6400 km よりも小さい距離です。地球と木星の大きさを比較する合成写真をもう1度載せておきます。
ね? これを見ると、ジュノーが木星の表面を掠めるようにして飛ぶことがよくわかると思います。これは危ない賭けですよー。しっかり軌道計算しないと、ちょっとずれるだけで木星の重力に捕まって墜落してしまいますからね。
木星の北極と南極です!
お待たせしました! これがジュノーが撮影した木星の北極と南極の姿です!
木星の北極 Photograph by NASA
木星の南極 Photograph by NASA
… 教科書に載っている縞々の木星とは似ても似つかない姿です。縞々の代わりに、地球の台風のような渦があちこちにありますね。こういう嵐がどういうメカニズムで発生しているのか、まだ誰にもわかっていません。だって見たばかりだしね。次の写真にいきましょう。
南極の巨大オーロラ Photograph by NASA
これは赤外線カメラが撮影した南極のオーロラです。
大きいですねー! 迫力ですねー! このオーロラの中に地球がいくつも入ってしまう大きさですよ。ジュノーはこれからもまだまだ撮影を続けてたくさんの画像を地球に送ってくれます。私もちょくちょく NASA のサイトを覗いていますので、また何か新しい情報が入ったら、お伝えしますね。
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