日暦算の解き方
この記事では日暦算の計算方法について解説します。
うるう年
最初にうるう年に関するルールを覚えておきましょう。
① 4 で割り切れる年はうるう年
② 100 で割り切れる年は平年
③ 400 で割り切れる年はうるう年
③ が ② に、② が ① に優先します。たとえば 1900 年は 4 で割り切れますが、100 でも割り切れるのでうるう年ではありません。2000 年は 4 で割り切れますが、100 でも割り切れます。しかしさらに 400 でも割り切れるので、うるう年ということになります。
各月の日数(にしむくさむらい)
各月の日数は常識として知っておかなければなりません。中学入試や公務員試験などでは、各月の日数を知っていることを前提に日暦計算の問題が出題されることがあります。念のために下に載せておきますので、記憶が曖昧な月があったら再確認しておいてください。
1 月 | 31 | 7 月 | 31 |
2 月 | 28(29) | 8 月 | 31 |
3 月 | 31 | 9 月 | 30 |
4 月 | 30 | 10 月 | 31 |
5 月 | 31 | 11 月 | 30 |
6 月 | 30 | 12 月 | 31 |
受験界隈で有名な語呂合わせがあります。1 ヶ月が 31 日ではない月、つまり、2 月、4 月、6 月、9 月、11 月はにしむくさむらいと覚えましょう。2, 4, 6, 9 月が「にしむく」なのはすぐわかりますね。でも「11 が “さむらい” なのはどうして?」と思われるかもしれません。10 と 1 の漢数字、つまり「十」と「一」を縦書きにすると「士」のように見えますね。「士」は「武士」の「士」です。だから「さむらい」となります。はい、そうですね。こじつけですね。いいんです。語呂合わせなんだから、多少無理があっても仕方ないのです。まあ、とにかく上の表なんかより覚えやすいので、「にしむくさむらい」、ぜひ覚えましょうね。
日暦算の例題
暦問題の大半は曜日と日付に関するものです。つまり 7 で割ったときの余りを問われているのです。簡単な例題を通して少しずつ慣れていきましょう。
【例題01】2016 年の 5 月 1 日は日曜日です。同年の 12 月 1 日は何曜日ですか。
【解答と解説】5 月から 11 月までの日付を全て足します。こうした計算では、30 をまとめて掛け算して、残りの半端な部分をあとで足すようにしておくのが、ちょっとした計算テクニックです。
\[31+30+31+31+30+31+30=7\times 30+4=214\]
そして、得られた答えを 7 で割ると
\[214\div 7=30\:\cdots\:4\]
となり、余りが 4 であることから、日曜日から 4 日ずれることがわかります。よって、答えは「木曜日」となります。
【例題02】2016 年の 1 月 1 日は金曜日です。同年の 4 月 1 日は何曜日ですか。
【解答と解説】簡単そうな問題に見えますが、注意しなくてならないことが 1 つあります。2016 年はうるう年ですから、 2 月の日数は平年より 1 日多い 29 日となっています。その点に注意して 1 ~ 3 月の日数を足します。
\[31+29+31=91\]
これを 7 で割って
\[91\div 7=13\]
となって余りがありませんから、4 月 1 日も「金曜日」です。
【例題03】2001 年の元日は月曜日です。2002 から 2005 年の元日の曜日を全て答えてください。
【解答と解説】今度は 1 年の長さを 7 で割ります。2002 年、2003 年は平年ですから 365 日を 7 で割ります。
\[365\div 7=52\:\cdots\:1\]
余りが 1 なので、曜日は 1 日ずつずれていくことになります。
2002 年元日:火曜日
2003 年元日:水曜日
2004 年元日:木曜日
2004 年はうるう年ですから日数が 1 日多く、つまり 7 で割ったときの余りは 2 となります。なので翌年の元日は曜日が 2 つずれて、
2005 年元日:土曜日
となります。
【例題04】2016 年の 1 月 1 日は金曜日です。100 年後の 1 月 1 日は何曜日ですか。
【解答と解説】100 年の間にうるう年が何回あるかということを問うているようなものです。まずうるう年が単純に 4 年に 1 回と数えれば、100 / 4 = 25 回 となりますが、2100 年は 100 で割り切れるのでうるう年ではありません。よって 100 年の間にうるう年は 24 回あって、 100 年後までの日数は
\[100\times 365+24=36524\]
となります。これを 7 で割ると
\[36524\div 7=5217\:\cdots\:5\]
となって、5 日ずれることがわかるので「水曜日」が答えです。
エクセルや数学に関するコメントをお寄せください
2004年元旦は木曜日になりませんか?
御指摘の通りです。
2004 年の余分な 1 日は 2005 年の元旦の曜日を 2 日ずらします。
記事は訂正しておきました。申し訳ありませんでした。