【Excel】対数計算
対数関数(logarithm)は指数関数の逆関数として定義され、
のように書き表します。このとき、
の関係を満たします。
と表せます。指数関数の形に書き直すと、
となります。「
特に底
を常用対数 (common logarithm) 、底
を自然対数 (natural logarithm) とよびます。ネイピア数
という無理数です。Excel の EXP関数を用いて
=EXP(1)
と入力すると、ネイピア数の 15 桁までの値を知ることができます。
エクセルには対数を計算するために、LOG, LN, LOG10 が用意されています。それぞれ「ログ」、「ログナチュラル」、「ログテン」と読みます。LOG 関数を使って、
=LOG(100,3)
を入力すると「4.191806549」を返します。
【Excel】LOG
Excel の LOG 関数は第2引数を底とする第1引数の対数の値を計算します。
=LOG(数値, 底)
数値、底ともに正の値を指定します。たとえば
=LOG(8,2)
と入力すると
【Excel】LOG10
Excel の LOG10 は
=LOG(数値)
引数に 0 または負の値を指定すると「#NUM!」エラーが返ります。たとえば
=LOG10(10)
と入力すると
【Excel】LN
Excel の LN は指定した数値の自然対数の値を計算します。
=LN(数値)
たとえば
=LN(10)
と入力すると
=LN(EXP(1))
と入力すると
他にも Excel には複素数の対数を計算するために、IMLN, IMLOG10, IMLOG2 が用意されています。これらの関数を使う機会はあまりないかもしれませんが、一応載せておきます。
【Excel】IMLN
IMLN 関数は渡した引数の自然対数を計算します。
=IMLN(複素数)
たとえば、複素数
=IMLN("1+i")
と入力します(複素数は文字列形式で渡すことに注意してください)。実数も複素数に含まれるので、IMLN に普通の数値を渡しても構いません。たとえば、
=IMLN(3)
と入力すると、
【Excel】IMLOG10
IMLOG10 は受け取った複素数の常用対数を計算します。
=IMLOG10(複素数)
たとえば、複素数
=IMLOG10("5+19i")
と記述します。整数や有理数の常用対数を IMLOG10 で計算することもできます。たとえば、
=IMLOG10(100)
と入力すると、
【Excel】IMLOG2
IMLOG2 は複素数の二進対数を計算します。
=IMLOG2(複素数)
たとえば、複素数
=IMLOG2("7+2i")
と記述します。数値を IMLOG2 に渡して二進対数を計算することもできます。たとえば、
=IMLOG2(512)
と入力すると、
エクセルや数学に関するコメントをお寄せください