パーセバルの定理
ある関数
とします。このとき
となります。これをパーセバルの定理とよびます。物理学におけるエネルギー密度に関連するので、レイリーのエネルギー定理とよばれることもあります。
【パーセバルの定理の証明】
2つの関数の積
となります(畳み込み積分定理)。ここで共役複素数のフーリエ変換公式
を用いると、
となります。この変換を丁寧に書き表すと
となって、公式 (A) が示されました。
公式 (A) では関数
および、畳み込み積分のフーリエ変換公式
から、
という変換式を得ます。つまり
が成り立っています。
という変換公式が得られます。
ウィーナー・ヒンチンの定理
パーセバルの定理の物理学への応用を見てみましょう。いま、1Ω の抵抗に時間的に変化する電流
となります。このとき抵抗に流れ込んだ全エネルギー(抵抗で失われる全エネルギー)は
で与えられます。パーセバルの定理によると
と表せるので、これは
のことをエネルギースペクトルとよぶこともあります。
自己相関関数
「エネルギースペクトルをフーリエ逆変換すると時間的にどのような意味をもつのか」ということを調べるために、自己相関関数
を用意します。これは関数
をフーリエ変換すると
ここで
となります。つまり
となります。自己相関関数
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