【CL06】三角形の頂点 P の極限の位置
図のような三角形 $ABP$ があり、$\angle A=n\theta,\ \angle B=\theta$ とします。底辺 $AB$ を固定しておいて $\theta\rightarrow 0$ としたとき、頂点 $\boldsymbol{P}$ の極限の位置 を求めてください。
【ヒント】図をじっと見つめてみると、$n$ を大きくしたら $P$ は左へ寄るし、$n$ を小さくしたら右へ移動しますね。だから最終的に $P$ がどこにくるのか、なんとなく予想できます。
【解答】$AB = a$ とおきます。$\angle P=\pi-n\theta$ なので、正弦定理より
\[\frac{AP}{\sin\theta}=\frac{a}{\sin (\pi-n\theta)}=\frac{a}{\sin n\theta}\]
が成り立つので、
\[AP=\frac{\sin\theta}{\sin n\theta}\]
と表せます。$\theta\rightarrow 0$ の極限をとると
\[\lim_{\theta\rightarrow 0}=\lim_{\theta\rightarrow 0}\frac{n\theta}{\sin n\theta}\frac{\sin\theta}{\theta}\frac{a}{n}=\frac{a}{n}\]
となります。すなわち点 $P$ は $AB$ を $1:n$ に内分する点です。
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