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角度比の極限値

【CL07】角度比の極限値

図のように1直線上に3点 O,A,B をとり、OA=1,AB=2 となるようにします。また O を通って OA に垂直な直線上の動点を P とします。
 
直角三角形の角度αβの極限値

 OP=h,OPA=α,APB=β とするとき、limhαβ を求めてください。(千葉大)

【ヒント】角度比の極限値を求める問題です。底辺 OB を円弧とみれば答えを予測できます。
 
【解答】h を無限に大きくすると、OAAB無限大半径をもつ円の円弧 とみなすことができます。つまり OAAB は円周角 αβ の比である 1:2 となっていることが予測されます。それでは実際に解答を作って確認してみましょう。すぐに三角関数の極限公式を使うことを思いつくはずです。sinx に関する公式を用いても解答できますが、斜辺を平方根で表すのが大変なので、ここは tanx の極限公式
 (1)limx0tanxx=1
を使うことにします。問題図から
 (2)tanα=1h,tan(α+β)=3h
という関係式が得られるので、 h のとき、
 limhtanα=0,limhtanβ=0
となります。すなわち h のとき
 α0,β=→0
となって公式 (1) が使えることがわかります。すなわち
 limhtanαα=limα0tanαα=1
です。ここで αβ の比をとって
 αβ=αtanαtanαtanβtanββ
と半ば強引に変形して極限公式が使えるようにします。つまり tanαtanβ の比が求まれば答えが得られることがわかります。しかし、まだ tanβ の値が分からないので加法定理から
 tanβ=tan{(α+β)α}=tan(α+β)tanα1+tan(α+β)tanα
という式をつくってから (2) を代入すると
 tanβ=2hh2+3
が得られます。よって求める極限は
 limhαβ=limh(αtanαtanαtanβtanββ)=1 12 1=12
となります。

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