約数関数の定義
べき関数
という関係を満たすので乗法的関数です。したがって前回記事の定理D2
によって、約数関数もまた乗法的関数であることがわかります。
約数の個数
となり、これは約数を 1 個、2 個と数えることを意味します。つまり
の
の
たとえば
となります。もっと大きな数で試してみましょう。たとえば
なので、約数の個数は
となります。
約数の和
約数関数
となり、これは約数の和を表す式です。たとえば
なので、その総和は
となります。もっと大きな数になると約数を全部並べるのは大変なので、素因数分解を利用して総和を求めます。仮に
の
というように求められます。
[証明] 約数関数は 乗法的関数 なので、
が成り立ちます。よって
となります。(証明終)
完全数と友愛数
上の公式を
となります。この値から自身の数
となります。また「自身を除いた約数の和が互いに等しくなる数」、すなわち
が成り立つような 2 数のことを友愛数(親和数)とよびます。上の定義から
完全平方数に関する定理
約数関数
となり、これは約数の 2 乗和(平方和)を表す式となります。ある自然数が素数
の
となるので、等比級数の公式を使って足し合わせると、
となります。したがって
で与えられます。約数和と約数の 2 乗和、および完全平方数の間には次のような定理が成り立ちます。
[証明]
等比級数の公式を用いて
となるので、
簡単な例で定理を試してみます。
なので、
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