こばとちゃんはその昔、マリちゃん(今、同じ職場で働いている刑部真理子さん)の家庭教師をしていました。マリちゃんが中学校に進むと理科も教えるようにもなりましたが、あるときマリちゃんから「200g の食塩を溶かすのに必要な水の量はどれくらいなの?」と質問されました。それに答えるには 100 g の水に溶ける食塩の量(溶解度)を思い出さなくてはいけません。こばとちゃんは内心で「ええと、ええと、どれぐらいだったかな?」と一生懸命に記憶を探りますが、どうしても思い出せません。でも生徒の手前、「知らない」と答えるのはあまりに恰好悪いので、「そういうことを実験で確かめるのが本当の勉強なんですよ~」とごまかしました。そんなエピソードから問題を1つ。
【算数問題21】塩を全部溶かすにはあと何グラムの水が必要?
こばとちゃんは 400g の水 を用意して、200g の食塩 をどさどさと放り込みました。マリちゃんの「 … 水の量が足りない気がする」という指摘通り、56g の塩 が溶けずに沈殿して残ってしまいました。こばとちゃんは「もっと水を足せばいいんですよー!」と言いました。残った塩を全部溶かすにはあと何g の水を足す必要がありますか?
【ヒント】簡単な濃度計算ですが基本は大切です。比を使ってぱっと計算できるようにしておきましょう。400g という量がちょっと扱いにくいですね。問題文の前にあるエピソードの中にちょこっとヒントがありますよ。
100g の水には 36 g の食塩が溶ける
ということがわかります。これは
食塩 1g 溶かすために必要な水の量 = 100/36
と書き直すことができます。ということは残り 14g の塩を溶かすには
14 × 100/36 = [1400/36] g
の水が必要となります。あとは最初の設定に戻すために数値を 4 倍して、
4 × 1400/36 = 156g
が答えとなります。このように一見して方程式が必要に思える問題でも、むしろ使わないほうがスムーズに解答できることがあります。
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