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n^2+3が2n+1の倍数になるような自然数n

【NT23】n^2+3が2n+1の倍数になるような自然数を探します

$n^2+3$ が $2n+1$ の倍数になるような自然数 $n$ をすべて求めてください。
 
【ヒント】正攻法で解けますが、式変形にちょっとコツがいります。 

演習 大学院入試問題[数学]I

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【解答の準備】今回も解答の前に具体的な数字を入れてみましょう。$n=1$ から順に $(n^2+3,\:2n+1)$ を並べてみると
 \[(4,\ 3),\ (7,\ 5),\ (12,\ 7),\ (19,\ 9),\ (28,\ 11),\ (39,\ 13)\]
おっと! $n=6$ で条件を満たすペアが現れました。
でも入試などで「ちょーついてる! これが答えだね!」とそのまま答えを書くと大きく減点されます(おそらくほとんど点をもらえません)。他にも条件を満たすペアがあるかもしれないからです。結論を先にいうと、確かにこの問題では $n=6$ が唯一の答えなのですが、「求める数はこれしかない」こともきちんと言わないと数学的には意味がありません。

【解答】問題の趣旨に素直にしたがって、
 \[n^2+3=(2n+1)k\]
とおいてみます。両辺を $2n+1$ で割って
 \[k=\frac{n^2+3}{2n+1}\]
と、ここまではスムーズに進むと思います。この先は少し工夫が必要です。分子を変形して分母で割れるような項をつくることを考えますが、分母の $n$ にかかっている係数 2 を見て、両辺を 4 倍すると上手くいくかもしれません。
 \[4k=\frac{4n^2+12}{2n+1}\]
これでだいぶ見通しがよくなりました。しかし、ここで慌てて分子の平方完成を試みると(それでも解けますが)、少し面倒な形になります。ここは分子を
 \[4k=\frac{4n^2-1+13}{2n+1}\]
と変形するのがスマートな手順です。 $4n^2-1$ は分子に $2n-1$ をかけた形になっているからです。つまり
 \[4k=\frac{(2n+1)(2n-1)+13}{2n+1}\]
ですから、
 \[4k=2n-1+\frac{13}{2n+1}\]
と変形できます。ここで 13 は素数ですから、この数を割り切れる 1 以外の数は 13 だけです。つまり
 \[2n+1=13\]
をみたす $n=6$ だけが唯一の答えということになります。

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