ネイピア数の定義と計算方法
ネイピア数(Napier’s number) は次のように定義されます。
のように、ネイピア数の近似値を得ることができます。Excel では、EXP() 関数を使ってネイピア数を計算できます。EXP(n) はネイピア数の n 乗を返す関数なので、
とすれば、ネイピア数の 15 桁の近似値 2.71828182845905 が得られます。
級数a_n=(1+1/n)^nが収束することの証明
上に有界な単調増加数列は収束するという定理を用いて級数
によって
と展開できます。ここで
と表されます。 2 項係数の具体的な表式を入れると
となります。この式で
となり、第 3 項移項は
が成り立っています。よって
となるので、
(1) は実数
と定義することができます。
【(2)=(1)の証明】(2) が (1) と一致することを証明します。
とおいて、実数
となります。各辺に 1 を加えて
ここで
となって、
微分しても形を変えない指数関数
において
なので、
となります。ここでラグランジュ型剰余項は
と表され、
と級数展開され、ネイピア数は
と表されることになります。この級数は収束が早く、第 10 項までとれば
ネイピア数が無理数であることの証明
ネイピア数が無理数であることを証明します。ネイピア数
ここで
と表せると仮定して両辺に
となり、これは明らかに整数です。一方で (1) に
のように表されますが、第 1 項は
となって明らかに整数です。第 2 項を評価すると
エクセルや数学に関するコメントをお寄せください
大変役に立ちました.ありがとうございました.
a_n=の式の2行目k!の分子で(n-k+1)のところが(n-r+1)と文字が間違っています.
いつもrを使うと間違えますよね.
ありがとうございます。記事は修正しておきました (^^)/。
膨大な量の記事を一人ではチェックできないので、ミスを御指摘いただけると本当に助かります。
今後もよろしくお願いします。