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1/x^2の積分
積分公式
を使えば、 の不定積分は簡単です:
しかし、定積分を求めるときは積分範囲に注意が必要です。 を含む範囲では、 を普通のやり方では積分できません。たとえば、何も考えずに上の公式を使って
を計算すると、 という不条理な値を得ます。 のグラフを描いてみれば、積分値が負になることはまずありえないし、実際にはこの積分は となることが理に適っていると考えるでしょう:

は原点で不連続なので、初等範囲(高校数学の範囲)では積分できないのです。しかし、原点にぎりぎり近い(つまり無限に小さな)区間 を積分範囲から取り除くことで、直感に合った計算結果を得ることができます(このようなやり方をコーシーの主値積分とよびます)。
実際に試してみましょう。まず、 を適当に小さな値と考えて、被積分関数を区間 と で別々に積分し、足し合わせます。
とすれば、
となります。
次の積分もよく登場するので覚えておくといいかもしれません。
この公式は部分分数分解で簡単に証明できます:
(6) の被積分関数で とおいた関数を とおきます。
の範囲のグラフは次のようになります(偶関数なので の領域は の部分を折り返したグラフです)。
![[Graph]f(x)](https://excelmath.atelierkobato.com/wp-content/uploads/2016/08/e3a1317524d1ebe0a454d4221f3c030b.gif)
図中に示された任意の実数 から までの長さ 1 の線分と で囲まれた面積 の表式を求めてみます。(1) の公式を使うと
となりますね。図示すると下図のようになります。
![[Graph]S(k)](https://excelmath.atelierkobato.com/wp-content/uploads/2016/08/Sk.gif)
やはり先程と同じような形の単調減少関数となります。
k を大きくしていくと、面積 はどんどん小さくなります。
を超えたあたりでは、もうほとんど面積はなくなってしまいます。
1/xの積分
と同様に、 や の不定積分も公式 (1) を用いて求めることができますが、 すなわち、 のときは、右辺の分母が となってしまうので、公式 (1) は使えません。
を微分すると となります。
の定義域は なので、この範囲に限定するなら、 の不定積分は
ですが、全区間で微分を定義する場合は
となります。その理由は下図を見ると明らかです。
![[Excel] 1/xの積分グラフ](https://excelmath.atelierkobato.com/wp-content/uploads/tangent_line_3.png)
の原始関数を とすると、 は の各点における接線の傾きを表しています。 は奇関数なので、 です。つまり、 の接線が 軸に関して対称になるはずです。 は確かに、この条件を満たしています。
の積分のときと同様、 も原点で定義されていないので、原点を跨ぐ積分を実行するときは、原点を取り除いて計算する必要があります。詳しくは 広義積分とコーシーの主値積分 に載っているので、気になる人は確かめてみてください。
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