部分分数分解/群数列

 

SQ-21 部分分数分解

 次の級数を計算してください。
\[S=\sum_{k=1}^{n}\frac{8k+6}{k(k+1)(k+2)}\]
 

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SQ-21 のヒント

 部分分数分解です。一度は解いて仕組みを知っておきたいところです。
 うまく式を変形して、$\displaystyle\sum_{k=1}^{n}(a_k-a_{k+1})$ のような項を作ります。
 
 

SQ-21 の考え方(最初と最後の項だけが残ります)

 一般に $a_k-a_{k+1}$ の総和をとると、最初と最後の項だけが残ります。
 いくつかの項で試してみれば、これがほぼ自明のことだとわかります。
 たとえば、$k=3$ までの和をとってみると
 
\[(a_1-a_2)+(a_2-a_3)+(a_3-a_4)=a_1-a_4\]
となります。
 

SQ-21 の解答

 まず最初に分子を $8k+6=3(k+2)+5k$ のように表して、分数を 2 つに分けます(分け方は必ずしもこの通りでなくてもかまいません)。
 
\[S=\frac{3(k+2)+5k}{k(k+1)(k+2)}=\frac{3}{k(k+1)}+\frac{5}{(k+1)(K+2)}\]
 部分分数分解により、
 
\[\begin{align*}\frac{1}{k(k+1)}&=\frac{1}{k}-\frac{1}{k+1}\\[6pt]
\frac{1}{(k+1)(k+2)}&=\frac{1}{k+1}-\frac{1}{k+2}\end{align*}\]
 $\displaystyle\sum_{n=1}^{k}a_k-a_{k+1}=a_1-a_{n+1}$ を用いると
 
\[\begin{align*}
\sum_{n=1}^{k}\left(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+1}\right)=\frac{1}{k}-\frac{1}{k+1}\\[6pt]
\sum_{n=1}^{k}\left(\frac{1}{k+1}-\frac{1}{k+2}\right)=\frac{1}{k+1}-\frac{1}{k+2}\end{align*}\]
となるので、
 
\[\begin{align*}S&=3\left(1-\frac{1}{n+1}\right)+5\left(\frac{1}{2}-\frac{1}{n+2} \right)\\[6pt]
&=\frac{11}{2}-\frac{3}{n+1}-\frac{5}{n+2}=\frac{n(11n+17)}{2(n+1)(n+2)}\end{align*}\]
となります。
 
 

SQ-22 群数列の第 100 項は?

 ある規則にしたがって、数字を次のように並べます。
 
\[1,\:1,\:2,\:1,\:2,\:3,\:1,\:2,\:3,\:4,\:1,\:2,\:3,\:4,\:5,\:\cdots\]
(1) この数列の第 $100$ 項を求めてください。
(2) この数列の初項から第 $100$ 項までの和を求めてください。
 

SQ-22 のヒント(第 1000 項は第何群?)

 群数列の問題です。第 $100$ 項が第何群に属しているかを考えます。
 

SQ-22 の考え方

 次のような図を描いて問題を視覚化してみると、やるべきことが整理されます。

 

 図にあるように、たとえば第 5 群の末項までの項数は
 
\[1+2+3+4+5=15\]
というように等差数列の和で表されます。また、群の番号は $m$ ではなく、$M$ のような大文字で表すと紛れがなくなります。
 

SQ-22 の解答(群に分けます)

(1) 与えられた数列を

  第 $1$ 群:$1$
  第 $2$ 群:$1,\:2$
  第 $3$ 群:$1,\:2,\:3$
  第 $4$ 群:$1,\:2,\:3,\:4$
  第 $5$ 群:$1,\:2,\:3,\:4,\:5$

というような群に分けます。第 $M$ 群の末項までの項数は、
 
\[\sum_{k=1}^{M}k=\frac{M(M+1)}{2}\]
で表せます。$M=13$ のときに
 
\[\frac{M(M+1)}{2}=\frac{13(13+1)}{2}=91\]
となるので、第 $91$ 項が第 $13$ 群の末項であることがわかります。$M=14$ のときに
 
\[\frac{M(M+1)}{2}=\frac{14(14+1)}{2}=105\]
となるので、第 $100$ 項は第 $14$ 群にあることがわかります。第 $14$ 群の数字は次のように並びます。

 よって、第 $100$ 項は $9$ となります。

(2) 第 $M$ 群に含まれる数字の和は
 
\[S(M)=\sum_{k=1}^{M}=\frac{M(M+1)}{2}\]
 第 $1$ 群から第 $13$ 群までに含まれる数字の和をとると
 
\[T=\sum_{M=1}^{13}\frac{M(M+1)}{2}=\frac{1}{2}\cdot\frac{13\cdot 14\cdot 15}{3}=455\]
となります。(1) より、第 $14$ 群の初項から $9$ 項までの和は、
 
\[\frac{9(1+9)}{2}=45\]
となるので、求める答えは $455+45=500$ となります。参考までに Excel で作成した図を下に載せておきます。

 
 
 

SQ-23 数列を区画に分けます

 数列

\[1,\:2,\:2,\:3,\:3,\:3,\:4,\:4,\:4,\:4,\:5,\:5,\:5,\:5,\:5,\mid 6,\:\cdots,\:\]の第 $n$ 項を $a_n$ とします。この数列を

\[1\mid 2,\:2,\mid 3,\:3,\:3,\mid 4,\:4,\:4,\:4,\mid 5,\:5,\:5,\:5,\:5,\mid 6\:\cdots,\:\]のように、$1$ 個、$2$ 個、$3$ 個 ...... というように区画にわけます。

(1) $a_{215}$ を求めてください。
(2) 第 $1$ 区画から、第 $20$ 区画に含まれる数の総和を求めてください。
(3) $a_1+a_2+\:\cdots\:+a_n\geq 3000$ を満たす最小の自然数 $n$ を求めてください。

(センター試験 一部改)

 
 

SQ-23 のヒント

(2) 第 $n$ 区画には $n$ が $n$ 個ならんでいます。
 
 

SQ-23 の解答

 数列を区画ごとに整理してみます。

  第 $1$ 区画:$1$
  第 $2$ 区画:$2,\:2$
  第 $3$ 区画:$3,\:3,\:3$
  第 $4$ 区画:$4,\:4,\:4,\:4$
  第 $5$ 区画:$5,\:5,\:5,\:5,\:5$

 第 $1$ 区画から第 $M$ 区画までに含まれる項数は、
 
\[\sum_{k=1}^{M}k=\frac{M(M+1)}{2}\]
となるので、これがおおよそ $215$ になるような、すなわち、
 
\[M(M+1)\simeq 430\]
となるような $M$ を探します。$400$ の平方根が $20$ なので、$M$ が $20$ 前後の値であることは推測できます。試しに $M=20$ としてみると
 
\[M(M+1)=20\times 21=420\]
となって少しだけ足りません。$M=21$ とすると
 
\[M(M+1)=21\times 22=462\]
となるので、$a_{215}$ は第 $21$ 区画にあることがわかります。第 $21$ 区画には $21$ が $21$ 個並んでいるので、$a_{215}=21$ です。

(2) $1^2+2^2+3^2+\:\cdots\:+20^2$ を計算します。
  公式 $\displaystyle\sum_{k=1}^{M}k^2=\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}$ を用いると
 
\[S_{20}=\sum_{k=1}^{M}k^2=\frac{20\times 21\times 41}{6}=2870\]
となります。
 
(3) (2) の結果より、$S_{20}$ にあと少し足せば $3000$ を超えそうだということがわかります。第 $21$ 区画には $21$ が並ぶので、
 
\[2870+21x\geq 3000\]
を満たすような最小の $x$ を $210$ に加えればよいことになります。
 
\[x\geq 6.19\]
より、$x=7$ が上の不等式を満たす最小の $x$ です。よって求める答えは $n=217$ です。

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