円と直線の2接点の間の距離を求めます

 

AG-22 円と直線の2接点の間の距離を求めます

 図のように原点を中心とした半径 1 の円があり、y 軸上の点 P(0, t) からこの円に接するように2本の直線を引きます (t > 1)。2つの接点 Q, R を結んだ線分の長さを L を t で表し、t が無限に大きくなったときの L の値を求めてください。
 ただし、 t が無限に大きいときは 1 / t2 = 0 として計算してください。

  円と接する2本の直線グラフ

AG-22 のヒント

 何となく直感で作ってみた問題です。ほとんどが数学Ⅰの内容です。
 最後のところで数学Ⅲで習う極限の概念を少し使いますが、あまり難しく考えずに問題文で説明されているように計算してください。

30日完成!センター試験対策数学1A―新課程 (チャート式問題集シリーズ)

中古価格
¥505から
(2017/8/30 21:47時点)

AG-22 の解答

 直線の方程式を
 
\[y=ax+t \tag{1}\]
とおきます。半径 1 の円の方程式は
 
\[x^2+y^2=1 \tag{2}\]
ですから、(1) を代入すると
 
\[\begin{align*}
&x^2+(ax+t)^2=1\\[6pt]
&(a^2+1)x^2+2atx+t^2-1=0\end{align*}\]
 円と直線は接するのは、この方程式が重解をもつとき、すなわち判別式 D/4 = 0 となるときです。
 
\[\begin{align*}
D/4=&\:a^2t^2-(a^2+1)(t^2-1)=0\\[6pt]
&\therefore \: a^2-t^2+1=0\end{align*}\]
 したがって a は t によって
 
\[a= \pm \sqrt{t^2-1}\]
と表せます(±は2本の直線に対応しています)。また重解 x は
 
\[x=\frac{-at \pm \sqrt{D/4}}{a^2+1}\]
であり、 D/4 = 0 ですから
 
\[x=\frac{-at}{a^2+1}\]
となります。ここに a を代入すると
 
\[x=\frac{\pm t\: \sqrt{t^2-1}}{t^2}=\frac{\pm \sqrt{t^2-1}}{t}\]
のように x を t で表すことができます。この解の大きいほうを α、小さいほうを β とすると、接点を結ぶ線分の長さ L は
 
無限遠から引いた直線\[L=\alpha-\beta=2\:\frac{\sqrt{t^2-1}}{t}=2\sqrt{1-\frac{1}{t^2}}\]
となります。 t を無限に大きくすると 1/t2 = 0 ですから
 
\[L=2\sqrt{1-0}=2\]
となります。つまり y 軸上の無限遠点から引いた接線は x = ±1 で接し、接点を結ぶ線分の長さは円の直径に等しくなります。
 
 

AG-23 虚数解と実数解を 2 つずつもちます

 次の4次方程式
\[x^4+x^3+px+q=0\]が2つの虚数解 $\alpha,\:\alpha^2$ と2つの実数解をもつように $p,\:q$ を定めてください。

AG-23 のヒント

 「虚数解 $a+bi$ が解であるときに、その共役数 $a-bi$ もまた解である」という方程式の基本性質は既知とします。

≫ [Amazon 数学書籍] 群と物理
[内容:物理法則に現れる対称性/対称性と群/結晶群/量子力学/群の基本概念/同型および準同型/剰余類群/共役元と類]

AG-23 の解答

 虚数解の1つを $\alpha=a+bi$ とおくと、題意よりもう1つの解は $\alpha^2=a-bi$となります。したがって
 
\[(a+bi)^2=a-bi\]
とおけます。展開して整理すると
 
\[a^2-b^2-a+(2a+1)bi=0\]
となるので、実部と虚部をそれぞれ 0 とおいて
 
\[\begin{align*}&a^2-b^2-a=0\\[6pt]
&(2a+1)bi=0\end{align*}\]
 $\alpha$ は虚数解なので、$b\neq 0$ です。よって
 
\[a=-\frac{1}{2},\quad b= \pm \frac{\sqrt{3}}{2}\]
となって、 $\alpha$ と $\alpha^2$ は
 
\[-\frac{1 \pm \sqrt{3}i}{2}\]
となります。ここで
 
\[\alpha+\alpha^2=-1,\quad \alpha \cdot \alpha^2=1\]
と計算できるので、解と係数の関係より $\alpha$ と $\alpha^2$ を2解とする方程式は
 
\[x^2+x+1=0\]
となります。求める4次方程式は実数解をもつので、
 
\[x^4+x^3+px+q=(x^2+x+1)(x^2-c)\]
と因数分解できるはずです。右辺を展開すると
 
\[x^4+x^3+px+q=x^4+x^3+(1-c)x^2-cx-c\]
となるので、両辺の係数を比べて
 
\[c=1,\quad p=-1,\quad q=-1\]
と決まります。よって求める4次方程式は
 
\[x^4+x^3-x-1=0\]
となります。
 
 

AG-24 3 元 3 次連立方程式

 次の方程式を解いて x, y, z を求めてください。
\[\begin{align*}x+y+z=&\:3\\[6pt]
x^2+y^2+z^2=&\:35\\[6pt]
x^3+y^3+z^3=&\:99\end{align*}\] ただし x < y < z とします。

AG-24 のヒント

 解と係数の関係 を使うと楽です。

≫ [Amazon 数学書籍] 数学の世界
[内容:幾何学 Geometry は「地面を測量する」という意味のギリシア語に由来します/正多面体で一番球に近いものは正二十面体です。これを各面が五角形になるようにカットするとサッカーボールになるのです/虚数は数学世界だけに登場する仮想的な数字ではなく、たとえば宇宙の始まりには虚数時間なるものがあったとするホーキングの説があります]

問題 AG-24 の解答

 いずれにしろ最高次数が 3 ですから、最終的には3次方程式を解くことになるはずです。そこで3次方程式の解と係数の関係を用いるために
 
\[x+y+z,\quad xy+yz+zx,\quad xyz\]
の値が必要となります。 x + y + z はすでに与えられています。式をじっと見つめると、1つめの式の平方から x2 + y2 + z2 (問題文の条件より定数になります) と xy + yz + zx の形をひっぱり出せることは予測できるので、まずはここから手をつけてみましょう。
 
\[(x+y+z)^2=x^2+y^2+z^2+2(xy+yz+zx)\]
と展開できるので、 x2 + y2 + z2 = 35 を代入して
 
\[xy+yz+zx=-13\]
を得ることができます。残るは xyz ですが、これを問題文の式から出すことは面倒なので、それはもう未知数のままにして、この段階で思いきって xyz = k とおいて、解と係数の関係から3次方程式をつくってしまいましょう。
 
\[t^3-3t^2-13t-k=0\]
となりますね(忘れた人はここで公式を確認してくださいね ...... なんて偉そうなことを言いながら、私も度忘れしてたけど)。 x, y, z がこの方程式をみたすので、
 
\[\begin{align*}x^3-3x^2-13x-k=&\:0\\[6pt]
y^3-3y^2-13y-k=&\:0\\[6pt]
z^3-3z^2-13z-k=&\:0\end{align*}\]
が成立します(当たり前です)。何でわざわざこんな式を3つも作ったのかというと、この3式を辺々足し合わせると x, y, z が全て消えてしまうからです! すごいですね。これはちょっとしたテクニックなので覚えておいて損はありません。それでは足してみましょう。
 
\[(x^3+y^3+z^3)-3(x^2+y^2+z^2)-13(x+y+z)-3k=0\]
 これに与えられた方程式
 
\[\begin{align*}x+y+z=&\:3\\[6pt]
x^2+y^2+z^2=&\:35\\[6pt]x^3+y^3+z^3=&\:99\end{align*}\]
を代入すると x, y, z は消えて k = -15 を得ます。したがって x, y, z は3次方程式
 
\[t^3-3t^2-13t+15=0\]
の解であることが判明しました。 t = 1 が解であることは明らかなので、t-1 で割り算して
 
\[\begin{align*}&(t-1)(t^2-2t-15)=0\\[6pt]
&(t-1)(t-5)(t+3)=0\end{align*}\]
 したがって t = 1, 5, -3 が解となりますが、 x < y < z という条件があるので、
 
\[(x,y,z)=(-3,1,5)\]
というように x, y, z は1つに決まるのです。 ≫ 数学演習問題

スポンサーリンク
スポンサーリンク
末尾広告
末尾広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください