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【NT16】異なる数字を使って三桁の数字を作ります
個の数字 のうち、異なる数字を使って三桁の数字を作ることにしました。
(1) 偶数はいくつできますか。
(2) 奇数はいくつできますか。
(3) の倍数はいくつできますか。
【ヒント】 の扱いに注意しましょう。
【解答】(1) 末位の数以外を にして考えてみます。末位が の場合、
には 以外の つの数字の中から つを取り出して並べる順列の個数なので、
末位が 以外の場合の偶数、たとえば
を考えたとき、百位には 以外の数 を入れなくてはならないので 通りの数が入ります。十位には も含めていいので残った数から 通りが選べます。なので
となります。 の場合も同じく 通りです。全てのケースをまとめると、
となるので、全部で
が正解となります。
(2) 奇数の場合は末位が のいずれかなので、先ほどと同じように頭に がこないように注意して、
となって、全部合わせると 個となります。
(3) 桁の自然数を
とおいてみると、
のように書けるので、各桁を足し合わせた が で割り切れるならば、 は の倍数であるということになります。 の中から つ足し合わせて の倍数であるような数を全部抜き出すと
となります。 を含んだ組合せを考えます。たとえば
の中に を入れる場合、百位の数は 以外の数が入るので 通り、残りの には 通りとなって、 (通り) となります。 を含んだ組合せは全部で つあるので合わせて
です。 を含まない場合は つの数の順列ですから (通り)となります。これも全部で つあるので合わせて
最終的に (1) と (2) を合わせて、求める数は 個となります。
【NT17】異なる数字3個から三桁の整数をつくります
の 個の数字から異なるものを 3 個とって 3 桁の整数をつくります。このような整数を全て足し合わせるといくらになりますか。
【ヒント】位ごとに考えるのがコツなのです。
【解答】百位と十位の数字を □ で表して末位だけに着目すると、たとえば末位が の数字
について、 つの数字から つを選ぶ順列ですから、
の数字が表れます。同様に
となるので、作られる数字の末位を全て足し合わせた数 は
となります。十位と百位の数についても、その数字の現れ方は同じですが、足し合わせるときには、それぞれ 倍、 倍の数になるはずです。したがって求める値は
となります。
【NT18】巨大数の末位
の一の位を求めてください。
【ヒント】指数計算さえできれば、他に何の予備知識も必要ないので、ぜひたくさんの人に挑戦してもらいたい問題です。
【解答】「一の位を求めよ」と聞かれたら即座に「 で割った余りはいくつ?」と置き換えましょう。そして、たとえばある数 を
のように下 桁だけ分離して記述してみます。すると
となるので、 を で割ったときの余りは、 の末位の数 の 乗を で割ったときの余りと一致します。これは がどのような数であっても成り立ちます。
たとえば、 の 乗は を適当な正整数として
の形に必ず書けます。この例では末位の数は となります。次に問題で与えられた
という式において、各項の下 桁に着目します。まず最初の項について、
となるので、 の末位の数は です。末位の数 の数字を繰り返し 乗しても末位は なので、末位の数の偶数乗の末位の数は です。つまり、 の末位の数は です。したがって、 の末位の数に をかけて、 の末位の数が であることがわかります。
第 項については特に考える必要はありません。 を何乗しても末位の数は だからです。第 3 項については、
なので、先ほどと同じように考えて、 の末位の数 は なので、 の末位の数も となり、 の末位の数は であることがわかります。
最後に 3 つの項の末位の数を全て足し合わせると
となるので、答えは です。
【別解】実はこの問題、初等整数論の「合同式」を使うとすぐに解けます。合同式を知っている人のためにスマートな解法を載せておきます。考え方自体は上の解法と全く同じです。
については何乗しても末位の数は です。 については
以上より、末位の数を全部足すと
となるので、 を繰り上げて答えは となります。
【NT19】割り切れたり、割り切れなかったり
二桁の自然数 があります。 は で割り切れますが、 は で割り切れません。また、 は で割り切れ、 は で割り切れることもわかっています。このような条件を全てみたす と を求めてください。(平成22年度公務員地方上級試験問題一部改)
【ヒント】基本問題ですけど、条件を上手く当てはめないと意外と苦労するかもしれません。割り切れたり割り切れなかったりするという情報が与えられたときは、とりあえず素因数分解で探ってみるのが常道です。
【解答】 は で割り切れるので、 と の素因数を少なくとも 1 つずつはもっているはずですから、正の整数 を用いて
のような形で表せるはずです。すると は
となりますが、 は で割り切れませんから、 がもつ素因数は 個以下、つまり でなければなりません。よって
という形になります。次に をかけて
とおき、 が で割り切れる条件を考えます。
なので、 は素因数 を少なくとも つはもっていることになります。また 自身は を約数にもつので、 を正の整数として
と書けます。しかし では 桁を超えてしまうので、 と決まり、
であることがわかりました。 は素因数 をもっていないので、 が で割り切れるためには が素因数 をもたなくてはなりません。
あとは場合分けで と について調べます。
(ⅰ) のとき、
であることを考えると、 なので となりますが、 が で割り切れるので条件に合いません。
(ⅱ) のとき、
であることを考えると なので です。 は で割り切れないので条件をみたします。
以上より、 が正解です。
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