区分求積法と定積分
関数
図のように区間
で分割して、それぞれの点から
の各点に引いた垂線によって
と表されます。ここで分割数
を
のように表します。
定積分の基本性質
定義 (5) より、定積分に関して次のような公式が成り立つことがわかります。
両式を1つにまとめると、
と表せます。また、被積分関数が
となります。区間
が成り立つことも明らかです。区間
が成り立つので、
が成立します。また、積分の下限と上限が等しいとき、すなわち
が成り立ちます。
平均値の定理
微分で表された平均値の定理においては、区間
いま、
において
を用いると、
という不等式が成り立ちます。すなわち
各辺を
よって、
となります。中間値の定理により、
となるような
を満たす
となり、これが積分で表された平均値の定理です。
微分積分学の基本定理
平均値の定理を使うと、不定積分と定積分の関係を明らかにすることができます。積分上限を変数
を定義して、変数を
ここで先ほどの平均値の定理
を使うと、
となるので、
ここで
が得られます。これは 微分積分学の基本定理 とよばれています。この定理を少し言い換えると
は
したがって、
となります。すなわち、下限
となるので、
という公式も導かれます。
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